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決算書分析で見つける経営課題!財務コンサルティング
経営者にとって重要なことは何でしょうか?それは、経営者の意向によって異なるかもしれませんが、私は自社の財務状況を正確に把握し、描いたビジョンを実現するための道筋を明確にすることが重要であると考えます。
コンサルティング実施前の経営者には、決算書を前にしても「数字の羅列で何を意味しているのかよくわからない」という経営者も少なくありません。弊社においてはビジョンと数字がハッキリしているからこそ事業に対するモチベーションアップにつながると考えるのですが、そのための分析方法を知らないために、本来持っている経営への情熱を活かしきれていないケースが多々あります。
コダマコンサルティングでは、元銀行員の金融知識と、フルリモート&お客様と伴走しながら支援するコンサルティングスタイルで、経営者の「想いの実現化」をサポートしています。本記事では、決算書分析を通じて経営課題を発見し、ワクワクする経営を実現するための具体的な方法をお伝えします。
貸借対照表から読み取る会社の財務健全性
貸借対照表(バランスシート)は、そのとき時点での企業の財政状態を映し出す鏡のような存在です。元銀行員の視点から申し上げると、金融機関が最も重視する財務諸表のひとつでもあります。資産、負債、純資産の構成を分析することで、会社の財務健全性を判断し、将来のビジョン実現に向けた資金調達の可能性も見えてきます。
流動比率で短期的な支払い能力を確認
財務健全性を測る最も基本的な指標が流動比率です。
流動比率 = 流動資産 ÷ 流動負債 × 100
この比率は、短期的な支払い能力を示す比率で、200%以上あれば金融機関からの評価も高く、100%を下回る場合は早急な改善が必要という目安になります。
例えば、ある建設業のクライアント様の場合、流動資産5,000万円、流動負債4,000万円で流動比率125%でした。数値上は問題ないものの、季節変動による売上の波があったため、キャッシュフロー予測を詳細に行い、資金繰り計画を一緒に作成しました。このような伴走型の支援により、経営者の資金繰り不安を取り除き、本業に集中できる環境を整えることができました。
自己資本比率で財務の安定性を評価
自己資本比率 = 純資産 ÷ 総資産 × 100
この比率は、会社の財務的な安全性を表します。会社が倒産するケースとして、借金の返済ができなくなったなど資金ショートした場合があります。この場合、借金がなければ倒産しなかったという可能性もあります。つまり、基本的には自己資本が多ければ、安全性が高くなるということです。その安全性の水準が分かるのがこの自己資本比率になります。
一般的に30%以上あれば望ましく、50%以上あれば安全性が高いとされています。
よくでる指標にはなりますが、業種や事業のやり方、事業規模によって異なるケースもありますので、個人的には個別での判断が必要な指標ではないかと考えています。
固定比率で長期的な財務安定性をチェック
固定比率 = 固定資産 ÷ 純資産 × 100
固定比率は、自己資本(純資産)に対する固定資産の割合のことです。この比率が100%を超える場合、固定資産の一部を借入金で賄っていることを意味します。しかし、成長段階の企業では必要な投資もあるため、将来性とのバランスを見極めることが重要です。
貸借対照表分析で発見できる経営課題とコダマコンサルティングのアプローチ
在庫管理の問題 棚卸資産が異常に増加している場合、在庫管理システムの改善提案等を行います。また、売上高や現預金に対して売掛金が多い場合、融資にも影響が出ることもあるため改善の提案をしています。
資金調達の最適化 有利子負債が増加傾向にある場合、金融機関との関係性構築支援等による設備投資資金の調達をサポートします。
投資効率の改善 設備投資の効果が出ていない場合、ROI分析を行い、経営者と一緒に改善策を検討します。
損益計算書で利益構造の問題点を発見する方法
損益計算書(P/L)は、企業の収益性や成長性を表す重要な財務諸表です。単に利益が出ているかどうかだけでなく、どのような構造で利益を生み出しているかを分析することで、持続可能な成長戦略を描くことができます。併せて、ビジネスモデルを確認することがポイントです!
売上総利益率で商品・サービスの競争力を確認
売上総利益率 = 売上総利益 ÷ 売上高 × 100
この指標は、商品やサービスそのものの価値を数値化したものです。コダマコンサルティングでは、業界平均との比較だけでなく、クライアントの強みや特徴を活かした価値向上策を一緒に考えます。妥当な比率は、財務全体を見ながら個別で検討していきます。
例えば、ある飲食業のクライアント様では、売上総利益率が業界平均を下回っていました。しかし、地域の特産品を活用した付加価値の高い商品開発を提案し、併せて販路開拓のための補助金活用も支援した結果、1年後には業界平均を上回る収益性を実現できました。
営業利益率で本業の収益性を評価
営業利益率 = 営業利益 ÷ 売上高 × 100
営業利益率は、経営者の本業での稼ぐ力を数値化したものです。5%以上あれば良好とされますが、より重要なのは営業利益の金額です。
いくら比率が5%以上でも、税金の支払いや返済等以下の営業利益金額であれば、十分な利益が出ているとは言えません。
また、銀行員時代に資産運用の担当をしていた経験から、投資の観点でも営業利益率の安定性は非常に重要です。経営者の皆様には、短期的な利益追求ではなく、持続可能な収益構造の構築をお勧めしています(持続可能な経営体制の構築/分析)。
損益分岐点分析で安全余裕を確保
損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ (1 – 変動費率)
この分析により、最低限必要な売上高を明確にできます。現在の売上高との差額が「安全余裕」となり、この幅を広げることで、経営者が描くビジョン実現への確実性が高まります。
費用構造の最適化で収益性向上
各費用項目の売上高に対する割合を分析し、無駄な支出を削減するとともに、成長投資のバランスを最適化します。弊社では、コスト削減だけでなく、売上拡大のための戦略的投資についても一緒に検討します。
想いとお金を両立させる経営分析のアプローチ
私は、「想いとお金を両立させる専門家」として、単なる数字分析ではなく、経営者の想いを数字で裏付けし、実現可能な戦略に落とし込むことを大切にしています。
ビジョンドリブンな経営指標の設定
経営者が描くビジョンを実現するために必要な財務目標を逆算し、具体的なKPI(経営目標等)として設定します。例えば、「5年後に売上5億円」というビジョンがあれば、そのために必要な年間成長率、投資額、人員計画などを財務面から検証します。
伴走型の継続支援
弊社の特徴である「寄り添い、共に成長し合えるコンサルティング」により、月次での財務分析を通じて、計画と実績の差異を早期に発見し、軌道修正を行います。フルリモートでの全国対応により、どちらにいらっしゃっても継続的なサポートが可能です。これによりPDCAを一緒に回すことができます(行動計画とその振り返り、ネクストアクションの策定)。
資金調達と財務戦略の一体化
元銀行員としての経験を活かし、金融機関からの融資などお客様に合せた最適な資金調達戦略を提案します。財務分析の結果をもとに、成長に必要な資金を確実に調達できるよう支援します。
地域企業の成長を支える財務コンサルティング
宮崎を拠点とするコダマコンサルティングでは、「地域に根差した企業同士が繋がり共に成長して、盛り上げていく」というビジョンのもと、地域企業の財務力強化に取り組んでいます。
実践事例:製造業A社の財務体質改善
創業50年の製造業A社では、売上は安定していたものの、自己資本比率が20%台と低迷していました。決算書分析の結果、過度な設備投資と在庫過多が原因と判明。
伴走支援により、在庫管理システムの導入、設備投資計画の見直し、金融機関との関係改善を実施。結果として自己資本比率35%まで改善し、さらなる成長投資の基盤を築くことができました。
サービス業B社のキャッシュフロー改善
地元のサービス業B社では、売上は順調に成長していたものの、資金繰りに苦労していました。損益計算書分析により、売上債権の回収期間が業界平均の2倍であることが判明。
短期資金や当座貸越融資の活用により、運転資金を大幅に改善。浮いた資金で新サービス開発に投資し、さらなる成長を実現しました。
さいごに・・・ワクワクする経営の実現に向けて
決算書分析は、経営者の想いを数字で裏付け、ビジョン実現への道筋を明確にする重要なツールです。ピンチに陥ってハラハラする経営ではなく、ワクワク心が奮い立つような「想い(ビジョン)」に導かれる経営を実現するために、財務面からの検証は欠かせません。
弊社では、元銀行員の金融知識と、お客様と伴走しながら支援するコンサルティングスタイルで、経営者の皆様の「想いの実現化」をお手伝いしています。
- 貸借対照表から財務健全性を評価し、安定的な成長基盤を構築
- 損益計算書から収益構造を分析し、持続可能な利益創出体制の確立
- ビジョンドリブンな経営指標設定により、想いとお金の両立を実現
- 金融機関との関係構築と最適な資金調達戦略の立案
決算書の数字に込められた経営者の想いを読み解き、それを実現するための具体的な戦略を一緒に描いていく。その結果、ありがとうと言われることが私たちの使命であり、やりがいです。
あなたの会社の場合はいかがですか?描いているビジョンを実現するための財務戦略は明確になっていますか?そうでなければ、ぜひ一緒にビジョンに導かれる、ワクワクした経営を目指しませんか?
フルリモートで全国対応可能ですので、どちらにいらっしゃっても、まずはお気軽にご相談ください。私たちの将来が、夢と勇気と希望に満ち溢れた世の中になることを願って、経営者の皆様の想いの実現化を全力でサポートいたします。
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