財務分析で見える中小企業の経営改善ポイント~想いとお金を両立させる経営を目指して~

中小企業の経営者の皆様は、日々の業務に追われる中で「本当にこの方向で良いのだろうか?」と迷いを感じることはありませんか?経営者として大切にしたい「想い(ビジョン)」がある一方で、現実的な数字との兼ね合いに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

しかし、想いと数字は決して相反するものではありません。適切な財務分析を通じて自社の現状を客観視することで、経営者の想いを実現するための具体的な道筋が見えてきます。今回は、元銀行員としての経験と財務コンサルティングの現場で培った知見をもとに、中小企業が取り組むべき財務分析の手法と、そこから見えてくる経営改善のポイントについて詳しく解説します。

なぜ財務分析が「想いの実現化」に必要なのか

経営コンサルティングの現場でお客様と伴走させていただく中で、よく耳にするのが「数字は苦手だから」「売上さえ上がれば大丈夫」といったお声です。しかし、ビジョンと数字がハッキリしているからこそ、事業に対するモチベーションアップや適切な経営判断につながるのです。

財務分析は、経営者の想いを現実のものとするための「羅針盤」のような存在です。どんなに素晴らしいビジョンを描いても、それを支える財務基盤がしっかりしていなければ、想いは絵に描いた餅で終わってしまいます。

財務分析が経営者の想いの実現に果たす役割

  • 現在の正確な把握:想いに向かって進むために、まず今どのような状態かを知る
  • 目標への道筋の明確化:ビジョン実現に必要な財務目標を数値化する(KPIなど)
  • リスクの事前回避:想いを潰してしまう財務リスクを早期に発見する
  • 成長への投資判断:限られた資源をどこに投入すべきかを明確にする

銀行員時代の9年間で数多くの企業様の財務状況を拝見し、現在も毎日のように全国各地の事業社様の決算書をみておりますが、継続的に成長している企業には共通点があります。それは、経営者が明確なビジョンを持ちながら、同時に数字にも真摯に向き合っていることです(一部、財務をみていないけど時流に乗っているケースなど例外もありますが・・・)。

収益性分析で利益率向上を実現する方法

収益性分析は、企業がどの程度効率的に利益を生み出しているかを測定する分析手法です。しかし、単なる数字の羅列ではなく、「想いの実現化」に向けた戦略的ツールとして活用することが重要です。

基本的な収益性指標の理解と活用

売上総利益率:事業の基礎体力を測る

売上総利益率は、事業の基礎的な収益力を表します。この指標が低いということは、提供している商品・サービスの付加価値が市場で適切に評価されていない可能性があります。

計算式:売上総利益率 = (売上高 – 売上原価)÷ 売上高 × 100

改善のアプローチ

  • 付加価値の向上:お客様にとっての価値を再定義し、差別化を図る
  • 原価管理の徹底:仕入先との関係性を見直し、win-winの関係を構築
  • 商品・サービスの選択と集中:利益率の高い分野にリソースを集中

営業利益率:本業での稼ぐ力を評価

営業利益率は、本業でどれだけ効率的に利益を生み出しているかを示します。この指標の改善は、持続可能な経営基盤の構築に直結します。

計算式:営業利益率 = 営業利益 ÷ 売上高 × 100

パートナー型のコンサルティングでお客様と一緒に取り組んでいる改善策

  • 業務プロセスの見直し:無駄な作業を排除し、生産性を向上させる
  • 人材配置の最適化:適材適所により、人件費効率を高める
  • 固定費の構造改革:将来の成長を見据えた適正な固定費水準を設定

収益構造の詳細分析で強みを発見

事業別・商品別収益性分析

全体の数字だけを見ていては、本当の強みと課題は見えません。事業や商品ごとの詳細な収益性分析により、「どこで稼いでいるのか」「どこが足を引っ張っているのか」を明確にします。

地域企業様との取り組みでは、以下のような発見がありました

  • 売上規模は小さくても高収益な隠れた主力商品
  • 大口顧客との取引が実は薄利多売になっていた実態
  • 地域密着型サービスの収益性が想像以上に高かった事例

顧客別収益性分析の重要性

BtoB企業では特に重要な分析です。「お客様は神様」という考えも大切ですが、持続可能な経営のためには適正な利益確保が必要です。

  • 取引金額の大きさと収益性は必ずしも比例しない
  • 長期的な関係性を重視しつつ、適正な価格設定を実現
  • Win-Winの関係を築けるお客様との関係を深化

収益性向上への実践的アプローチ

価値提案の再構築

多くの中小企業が価格競争に巻き込まれがちですが、本来の強みを活かした価値提案により、適正な利益を確保することも可能です。

  • 自社の強みと他社との差別化ポイントを明確化
  • お客様にとっての価値を定量的・定性的に整理
  • 段階的な価格改定と顧客との丁寧なコミュニケーション

コスト構造の最適化

コスト削減は単なる経費カットではありません。将来の成長投資につながる「攻めのコスト管理」が重要です。

  • 変動費管理:品質向上と効率化の両立
  • 固定費最適化:成長段階に応じた適正な固定費水準の設定
  • 投資的経費:将来の収益向上につながる投資の見極め

安全性分析で経営リスクを回避する

安全性分析は、企業の財務的安定性と支払能力を評価する分析手法です。銀行員時代に数多くの企業様の資金繰り相談を受ける中で痛感したのは、優れたビジョンを持つ経営者でも、キャッシュフロー管理の甘さから経営危機に陥ってしまうケースがあることです。

想いを実現し続けるためには、まず企業として生き続けることが前提となります。安全性分析は、そのための「経営の安全装置」なのです。

流動性分析による短期的安全性の確保

流動比率・当座比率で短期的な支払能力を把握

流動比率は、短期的な支払能力を示す最も基本的な指標です。

計算式:流動比率 = 流動資産 ÷ 流動負債 × 100

当座比率は、より厳密な短期支払能力を測定します。

計算式:当座比率 = 当座資産 ÷ 流動負債 × 100

業種や事業規模により適正水準は異なりますが、重要なのは継続的な監視と改善です。お客様との伴走型コンサルティングでは、以下の点を重視しています(決算時点だけ良い数字ではダメ)

  • 業界平均との比較分析
  • 季節変動要因の考慮
  • 将来の事業計画との整合性
  • 金融機関評価への影響度

キャッシュフロー分析

損益計算書では黒字でも、実際の現金が不足して経営破綻に至るケースは珍しくありません。元銀行員として多くの企業様を見てきた経験から、キャッシュフロー管理の重要性を強くお伝えしています。

  • 営業キャッシュフロー:本業での現金創出力の評価
  • 投資キャッシュフロー:成長投資の適切性判断
  • 財務キャッシュフロー:資金調達と返済バランスの確認

債務償還年数による返済能力の評価

債務償還年数は、現在の借入金を現在のキャッシュフロー水準で返済するのに必要な年数を示します。

計算式:債務償還年数 = 有利子負債 ÷ 営業キャッシュフロー

この指標が一定年数を超える企業は要注意とされる見方もあります。改善には、営業キャッシュフローの向上と適正な借入水準の維持が必要です。

リスク管理体制の構築

早期にチェックできる体制の構築

想いの実現を阻む財務リスクを早期に発見する体制の構築が重要です。月次で監視すべき主要指標

  • 売上高推移(前年同月比、予算比)
  • 粗利率・営業利益率の推移
  • 流動比率の変動
  • 売掛金・在庫の回転期間

資金繰り予測の精度向上

3ヶ月先、6ヶ月先の資金繰り予測を定期的に行い、資金ショートのリスクを事前に把握します。

  • 売上入金予測の精緻化
  • 季節要因や特殊要因の考慮
  • 複数シナリオでの予測実施
  • 金融機関との事前相談体制の構築

財務コンサルティングを活用した経営改善

コダマコンサルティングでは、「寄り添い、共に成長し合えるコンサルティング」をカンパニースピリッツとして、お客様と伴走しながら財務改善に取り組んでいます。

パートナー型コンサルティングの特徴

一緒に考え、共に成長する関係性

上から教える先生型ではなく、お客様の立場に立って一緒に課題解決に取り組みます。これは、元銀行員として多くの経営者様と接してきた経験から、最も効果的なアプローチだと確信しているからです。

  • 経営者の想いを深く理解した上での提案
  • 実行可能性を重視した現実的なアドバイス
  • 継続的なフォローアップとサポート

具体的なサポート内容

財務分析レポートの作成と活用支援

  • 月次・四半期での定期的な財務分析
  • 業界平均との比較分析
  • 改善提案と実行支援
  • 金融機関向け資料作成サポート

資金調達・補助金活用の支援

元銀行員の経験を活かし、以下の支援を行います

  • 融資申請書類の作成支援
  • 金融機関との交渉サポート
  • 補助金申請支援
  • 資金調達戦略の立案
  • 資金繰り表の運営体制確立&経営戦略の立案

経営会議での分析結果活用

財務分析の結果を経営判断に活かすための仕組み作りをサポートします

  • 経営指標ダッシュボードの構築
  • 定期的な経営会議での分析結果報告
  • 改善施策の進捗管理
  • 経営陣への財務知識向上支援

まとめ~想いとお金を両立させる経営を目指して~

財務分析は、中小企業経営者の想いを実現するための重要なツールです。収益性分析により事業の稼ぐ力を高め、安全性分析により経営リスクを管理することで、持続可能で成長力のある企業を作ることができます。

重要なのは、分析を行うだけでなく、そこから得られた知見を経営者の想いの実現につなげることです。ビジョンと数字がハッキリしているからこそ、事業に対するモチベーションが向上し、チーム全体が同じ方向を向いて進んでいけるのです。

私たちは、「想いの実現化」をミッションとして、前向きで一生懸命な経営者の皆様のお力になりたいと考えています。一緒にビジョンに導かれる、ワクワクした経営を目指しませんか?

皆様の経営改善を全力でサポートさせていただきます。財務分析を通じて自社の現状を客観視し、想いとお金を両立させた経営を実現していきましょう。

私たちの将来が、夢と勇気と希望に満ち溢れた世の中になることを願って、一歩ずつ前進していきましょう。

あなたの場合はいかがですか?

財務コンサルが解決する中小企業の資金調達課題

中小企業の経営者の皆さん、こんな悩みをお持ちではありませんか?「新しい事業を始めたいけど、資金調達の方法がわからない」「銀行に相談に行ったけど、なかなか話が進まない」「補助金があるって聞いたけど、申請の仕方がわからない」…

実は、これらの悩みには共通する解決策があります。それは、適切な財務コンサルティングを受けることです。

私たちコダマコンサルティングは、元銀行員の経験を活かし、お客様と伴走しながら「想いの実現化」をサポートしています。今回は、中小企業の資金調達課題を解決するための具体的な方法をお伝えします。

なぜ中小企業の資金調達は難しいのか?

多くの経営者が資金調達で苦労する背景には、金融機関が求める基準が分からないという漠然とした不安にあります。

私が銀行員時代に数多くの融資審査を経験する中で気づいたのは、優秀な経営者でも「金融機関が何を見ているのか」を理解していないケースが非常に多いということでした。

例えば、ある建設業の社長は「うちの技術は業界トップレベルなのに、なぜ融資してくれないんだ」と嘆いていました。しかし、財務諸表を拝見すると、確かに技術力は素晴らしいものの、収益性や安全性の数字が金融機関の基準を満たしていなかったのです。

このように、経営者の「想い」と金融機関の「数字」の間にギャップがあることが、資金調達を困難にしている主な原因です。

元銀行員だからわかる金融機関担当者の本音

銀行員として金融機関内部で9年間勤務。現在は、毎日のように様々な企業の決算書を拝見しながら全国の経営者と対話している私だからこそお伝えできる内容ではないかと考えております。

前提として、金融機関は決して「貸したくない」わけではありません。むしろ、優良な融資先を常に探しています。ただし、リスクを最小限に抑えながら融資したいと考えているのです。

では、金融機関はどこを見ているのでしょうか?以下、ざっくりですが、見ているポイントです。

財務面での収益性安全性

過去3期分の決算書から、売上高の推移&成長性、利益の継続性(営業利益ベースの金額&当期純利益ベースの金額等)、借入金の返済実績などを総合的に判断します。特に重要なのは「キャッシュフロー」です。どんなに売上が大きくても、現金の流れが読めない会社には融資しにくいのが現実です。また、借入金の元金返済は、決算書の経費等の支出には出てこないため、利益の中から返済するという考え方になります。当然ですが、貸借対照表も非常に重要な資料になります。

事業の将来性

新規事業や設備投資の場合、その事業がどれだけの収益を生み出すかを数値で示す必要があります。ここで重要なのは、楽観的すぎない現実的な事業計画です。費用対効果がどうか、投資した設備を使ってどのくらい売上高&利益が増加するのかが重要となります。新規事業を検討する場合も似たような考え方になります。

経営者の人柄と熱意

意外に思われるかもしれませんが、経営者の人柄も重要な審査項目です。約束を守る人か、困ったときに正直に相談してくれる人かなど、人間性も評価対象となります。また、自信がなくマイナス思考の経営者よりも、バイタリティがあり熱意がある前向きな経営者の方が良いと個人的には考えております。前向きすぎて、現状を把握していない経営者はいけませんが・・・。

金融機関と良好な関係性を作りたい経営者が実施する財務改善

まずは現状把握から始めましょう

「想い」を「お金」に変えるためには、まず現状を正確に把握することが重要です。私たちは、お客様と一緒に以下のポイントをチェックします。

月次試算表の精度向上

多くの中小企業では、月次試算表の作成が遅れがちです。しかし、金融機関は「経営の見える化」ができている企業を高く評価します。理想は、月末から15日以内には月次試算表を完成させ、前年同月比や予算対比も含めて分析できる体制を整えることです。融資や補助金の時だけ作成する会社もありますが、事業を正確に把握&運営していくためには、毎月作成が望ましいあり方になります。

資金繰り表の作成

「来月の支払いは大丈夫か?このままの状態で雇用や設備投資しても大丈夫か?」この不安を解消するのが資金繰り表です。資金繰り表を活用して、6ヶ月~1年先までの資金の動きを予測することで、資金不足の時期を事前に把握し、早めの対応が可能になります。また、資金繰り表を経営に落とし込むことによって、経営判断を行うツールにもなります!

金融機関が喜ぶ財務改善のポイント

資産超過の状態

貸借対照表の純資産の部がプラスの状態(負債よりも資産が多い状態=債務超過ではない)のことを言います。特にコロナ禍以降、債務超過に対する考え方が厳しくなっています。単純な赤字補填資金や資金繰り改善で借入することは難しいという印象です。いわゆる自己資本と言われる純資産をプラスにすることで、評価は上がります。

売上債権・棚卸資産の圧縮

売掛金の回収期間が長すぎたりすることで、決算時点での売掛金が現預金に対して大きすぎるケースがあります。決算時点でたまたま売掛金が大きくなったなど理由があれば良いのですが、金融機関からは、「短期的な支払い能力が大丈夫かな?」と疑問を持たれます。場合によっては、売掛金明細を確認したり、資金繰り表を作成し、短期的な支払い能力を示したりするケースもあります(ここでも資金繰り表は役に立ちますね!)。

借入金の整理

複数の借入がある場合は、金利や返済条件を整理し、返済負担軽減がお勧めします。本数が多すぎるとそれだけで印象が悪くなります。本数が多いと、相対的に返済額が大きくなる傾向にあるため、状況によっては、新規借入時に既存借入の見直しをすることをお勧めしています。

伴走型だからできる継続的な改善

私たちのコンサルティングは「教える」のではなく「一緒に考える」スタイルです。

毎月の定例会議では、単に数字を報告するだけでなく、「なぜこの結果になったのか」「来月はどう改善するか」を一緒に検討します。この過程で、経営者自身の財務リテラシーが向上し、金融機関との対話もスムーズになります。

ある個人サロン経営のお客様は、最初は「数字は苦手で…」とおっしゃっていましたが、3ヶ月間の伴走支援により、自ら金融機関に事業計画を説明できるようになりました。

ビジネスローン以外の資金調達手段

銀行融資だけが資金調達の方法ではありません。お客様の状況に応じて、最適な資金調達手段をご提案します。

補助金・助成金の戦略的活用

設備投資を検討している事業者の皆さんには、補助金を積極的に活用していただいています。国や市町村からの補助を受けられるこの制度は、実質的な「返済不要の資金調達」です。

但し、最近は賃上げが必須の要件となっており、細かい要件もあるので、まずは詳しい方に話を聞くことをお勧めします。

また、助成金は【ヒト・従業員】に対して出る資金です。規定は細かいですが、規定を満たせば受給できる可能性が高いのが助成金の特徴です。助成金の場合は、社会保険労務士の方に相談するのがおすすめです。

フルリモート×全国対応=独自のネットワーク

宮崎を拠点に事業をしていますが、お客様の9割以上は県外のお客様です。全国各地のお客様と対話することで、日々情報を更新しております。同業者や金融機関担当者との繋がりもあることから、お客様から知りたいことを知れたと好評をいただくこともあります。

場合によっては、税理士の方と連携したりするケースもありますので、お気軽にご相談ください。

お客様と共に成長する伴走型コンサルティング

私たちのコンサルティングは、一時的な問題解決ではなく、お客様と共に継続的に成長していくことを目指しています。

成功事例:関東圏にあるA社様の場合

アルバイトスタッフを入れて従業員100名超のA社は、半年後の資金繰りに悩んでいました。現状、赤字の状態で資金繰りの目安がつかず、漠然とした不安がありました。そこで以下のステップで現状を把握し、課題を明確にしました。

Step1:現状分析と財務改善 まず、3期分の財務諸表を詳細に分析し、改善ポイントを明確化しました。それと同時に今期の資金繰り表を作成し、短期的な資金繰りの状態を確認しました。

→経営者からは、「資金繰り表でお金の流れが一目瞭然ですね」と言われました。ただ、表を作成しただけで何も状況は変わっていないように思えたのですが、経営者からすると、漠然とした不安→課題が明確になったということで、精神的に楽になったと言われていました。

Step2:回収条件の見直し 資金繰り表より、今後の事業運営の結果、半年後には資金的なデットラインを下回ることが明確になったため、資金調達を検討しました。赤字の状態のため、来期以降も資金繰り懸念から借入が必要になる可能性もあることから、メインバンク以外にも話を聞きました。その結果、メインバンクを含めた2行の銀行が前向きに検討。メインバンクには来期のことを伝え、来年の資金調達をお願いし、今回はメインバンクではない銀行からの資金調達をしました。

資金調達をすることで、今期の資金繰り懸念は解消され、1年間経営に集中できる体制を整えました。相談された時の不安は解消され、ここから事業をどのように立て直すかを考える、いわゆる経営コンサル領域になりました(資金繰りコンサルはいったん完了!)。

Step3:事業計画書の作成 社長の想いを把握するために社内向けの事業計画書を作成しました。経営理念はもちろんのこと、従業員に対する考え方、今後の方針です。

経営者の想いをベースとした支援をするのが私のコンサルティングの特徴になります。

Step4:今期終了、そして・・・ 今期が終了し、相談に乗った時とは全く違う財務状態になりました。まだまだ課題はありますが、前進です。個人的にも嬉しいことが・・・経営者からの依頼により、来期も継続して伴走支援をする流れになりました。社長としては、相談できる環境があることが安心とのことでした。以前は、ひとりで悩みその都度進んできた社長ですが、心の中では「これでいいのか?」と自問自答していたようです。今期、関わらせていただいたことで、その都度相談しながら進められるし、いろいろな気づきがあったとのことです。

想いとお金の両立を目指して

「利益を追求するだけでなく、地域に貢献したい」「従業員を大切にしながら会社を成長させたい」「次世代に誇れる事業を残したい」…

このような経営者の「想い」を実現するためには、しっかりとした財務基盤が必要です。私たちは、お客様の想いを形にするための手段として財務をみて、持続可能な成長を支援します。

ビジョンに導かれる経営の実践 目先の資金調達だけでなく、例えば10年後のビジョンから逆算して今必要な投資を検討します。

まとめ

中小企業の資金調達課題は、適切な支援により解決の糸口をつかめます。重要なのは:

  1. 現状の正確な把握:月次試算表と資金繰り表による見える化
  2. 金融機関との信頼関係構築:継続的なコミュニケーションと透明性
  3. 多様な資金調達手段の活用:状況に応じて補助金や助成金の活用
  4. 伴走型パートナーの存在:一人で悩まず、専門家と一緒に解決策を見つける

私たちコダマコンサルティングは、元銀行員の実務経験を活かし、お客様の「想いの実現化」を全力でサポートします。

「ワクワクする経営」「想いとお金の両立」を目指す経営者の皆さん、ぜひ一度ご相談ください。一緒に、夢と勇気と希望に満ち溢れた未来を創っていきましょう。

言葉では表現が難しいのですが、お客様の想いを実現するその日まで、私たちは伴走し続けます!

あなたの場合はいかがですか?

融資実行のお知らせ(赤字&債務超過の経営者からの相談)

美容サロン:運転資金  150万円

今回は、紹介によりご縁をいただいた個人事業主のお客様でした。話を伺うと、人材を採用し、軌道に乗るまでの固定費増加分を自己資金で対応してきましたが、自己資金が少なくなっており、借入をしたいとのこと。

現状、赤字の状態ではありましたが、月次の業績推移をみると、決算ベースでは黒字の状態でした(生活費や借入返済等を考慮すると、赤字)。

そのため、以下のような項目を強調してヒアリングをしました。

・人材採用前の財務の状態と採用後の財務の状態の説明

・採用後の財務の推移の説明と今後の展望

・資金使途

・黒字化までの行動&収支計画

あくまで赤字補填資金ではなく、前向きな事業規模拡大のための資金調達として申請しました。そのために赤字の理由を明確にし、金融機関に対して丁寧に説明してもらいました。その結果、満額運転資金を確保することができました。

赤字の状態での資金調達で、通常よりも確認事項が多かったようですが、手元の現預金を増やすことができ経営者は気持ち的に楽になりましたとのことでした。

コロナ禍で疲弊し、物価高等の影響で財務状態が悪くなっている会社が多いように感じます。赤字だからこそ綿密な計画を作成し、融資対策をすることが重要であると感じた案件でした。

あなたの場合は、いかがですか?

資金繰り講座を終えて!

今回は、6月から3ヶ月間実施していた資金繰り講座についてご報告致します。

まずは、実際にあった受講前の参加者の声になります。

《受講前:参加者の声》

・創業してからこれまで事業に対する「想い」で駆け抜けてきました。決算上の数字では黒字運営です。資金繰りについてはあまり分析したことがありません。

・利益は出ていると思うのですが、なぜか手元にお金が残っていません。正確な理由も分からず、漠然とした不安はあります。

・消費税の支払いなどあまり意識していなかった大きな支払いにヒヤリハットした経験があります。

・資金繰りが大切だということは、色々な経営者から聞くので、分かっているつもりです。でも、なにから手をつけたらいいのか分かりません。

・これまで自己流で資金繰りをしていましたが、今後の事業規模拡大(スタッフの増員、店舗の新規出店など)に備えて、資金繰りをマスターしたいと考えています!

以上のように、黒字だけどこれまで資金繰り管理・分析をきちんとしてこなかった経営者が弊社の資金繰り講座を受講する中で以下のように変化していきました!

《受講中:参加者の声》

・資金繰りは、豊かな未来をつくるためのポジティブなツールだと感じました!

・決算書の損益計算書の数字と資金繰り表の数字は、時間軸が違うのだと初めて知りました。見ていたところが違うからお金が増えないのですね。

・これまでは赤字ではないから大丈夫という楽観的な経営でしたが、これを機に資金繰りをマスターして見直しをしていきたいと思います。

講座が進むにつれて、上述したような前向きな言葉が多くなりました!資金繰りに対する苦手意識が薄れ、資金繰りと向き合うという気持ち的な変化がみてとれました。受講者からの声を直接聞くことで、エネルギーをたくさんいただきました!

《受講後:参加者の声》

・資金繰りと向き合い、数字を確認すると、無駄の多さに愕然としました。締めるところは締めて、投資するところは思い切り投資をするなど、資金繰りをみながら経営判断をしていきたいです。

・資金繰り表は、既存の資金繰り分析だけではなく、先々の資金繰りを把握するために重要だと思うし、どの経営者も作成するべきツールだと思いました。人材採用や投資判断の際のシミュレーションツールとして使っていきたいです!

・資金繰りは、単に分析するだけではなく、納得のいく経営判断をするために必要なツールだと思いました。

・自分が残したい利益から逆算して収支計画を作成することで、やるべきことが明確になりました。いきなり理想の収支を目指すのは難易度が高いけど、短期的な目標をクリアしていき、その先に理想の収支を実現できるように日々行動していきたいです。

・資金繰りは、感情を抜きにして分析できるため、客観的に経営判断ができます。脱完璧主義で、とにかく資金繰り表を運用していきたいです!

3か月前は資金繰りの重要性を理解していなかった経営者がほとんどでした。

しかし、受講を進める中で、気持ち的な変化が起き、「黒字だから大丈夫」→「事業規模拡大をしていくなら資金繰りは必須」というような気持ちの変化がありました。

受講後には、資金繰り分析をするだけではなく、そこから独自の仕組みを作ったり、経営判断(ヒトやモノなどへの投資判断など)を行う際にシミュレーションしたりするなど必須のアイテムとなりました。

さらに、事業の目標を掲げ、それを資金繰りの観点からシミュレーションし、日々の行動に落とし込んでいくところまで使いこなせるようになりました。

今後は、個別で支援を継続していく予定ですが、私自身も資金繰り講座をやって良かったと思えるような3ヶ月となりました!

あなたの場合は、いかがですか?

融資実行のお知らせ(農業で業種柄、収入の安定しない事業者からの相談)

農業:運転資金  1,000万円

紹介によりご縁をいただきました。さっそく話を伺うと、これまでの利益の積み上げで純資産はプラスの状態であったが、直近3期連続で営業損失の状態でした。

また、白菜とキャベツをメインで収穫しており、毎年収入がなくなる時期があるという課題がありました。そこで、今回の資金調達で、春キャベツづくり挑戦し、収入がなくなる時期を少なくしたいとのことでした。

今回のポイントは以下の通りです。

・3期連続営業損失の理由と対策

・春キャベツを作るための障壁

・具体的な仕入の金額と明細

・長期的な事業の方針

この点を細かく説明し、金融機関と交渉することによって、1,000万円の運転資金を確保することができました。この資金で先方は課題解決に向けた取り組みを実施する予定です。

日本政策金融公庫の国民生活事業での資金調達となり、返済条件も半年払いで行う流れになりました。

事業を行ううえで、それぞれ独自の課題があると思います。課題を正確に把握し、課題解決のために全力で行動できるかどうかは持続可能なビジネスモデル構築のうえでも重要なことです。あなたの場合は、いかがですか?課題解決に向けた取り組みを行っていますか?

融資承諾のお知らせ(赤字債務超過でメインバンクから門前払いされた経営者からの相談)

自動車整備業:運転資金  200万円

今回は、紹介によりご縁をいただいたお客様でした。話を伺うと、これまではメインバンクと良好な関係を築いており、追加融資を獲得してきましたが、コロナ禍で赤字&債務超過となってから、金融機関が追加融資に消極的になったとのことで、資金調達の悩みを抱えていました。

そのため、以下の内容を中心にヒアリングを行いました。

・創業理由

・対象顧客と競合他社対比の強み

・商圏エリア内の事業環境

・赤字&債務超過理由

・今後の事業方針

・今期の数字実績

その結果、門前払いされていたメインバンクから追加融資200万円を獲得することができました。今後は、調達した資金をベースに業務幅を広げていき、既存事業とのシナジー効果がある事業で事業規模拡大を行うことで債務超過解消を目指していきます。

今回のケースのように、経営者自身では話を聞いてもらえなかった銀行から資金調達できるケースもあります。改めて、事業計画書作成の意義を感じた事例でした。

あなたの場合は、いかがですか?

コンサルティング事例(金融機関との関係性を改善したい経営者からの相談)

今回は、お問い合わせがあったことを機にご縁をいただきました。話を伺うと、金融機関との取引内容の改善をしたいとのことでした。

詳しく話を伺うと、金融機関に落ち度がある内容でしたが、約7年前に発生した事案を機にリスケジュールをしている状態であるとのこと。

取引内容改善に向けた喫緊の課題は、金融機関が求める水準の計画書の提出でした。役員決裁であり、銀行担当者も相応の稟議作成が必要な状態です。

そのためまずは、取引改善に向けたロードマップを作成し、先方に共有しました。ざっくりとしたロードマップは、以下の通りです。

計画書を作成する旨を金融機関に宣言する→計画書提出期日を伝えた上で計画書を作成する→金融機関が計画書承認を受ける→計画書の定点観測を金融機関と実施(資料の提出)→リスケ解消&正常化→金融機関と取引内容の交渉、もしくは金融機関の乗換

はじめの一歩として、計画書の内容を金融機関からいただき、金融機関がどのレベルの計画書を求めているのかを確認しました。明日、金融機関との面談時にさっそく計画作成の宣言をしていただき、伴走支援を開始する予定です。

いろんな事案(理由)がありますが、同様に金融機関との取引になんらかの不満を持つ経営者は多いです。

弊社は、コンサルティング・伴走支援に関しても基本的にフルリモートで行っています。長く取引をしている取引先もありますが、今のところ不都合はありません。金融機関との取引に悩みを持つ経営者は、お気軽にご相談ください。

あなたの場合はいかがですか?

融資実行のお知らせ(個人事業主で1回も借入をしたことのない事業者からの相談)

建設業:運転&設備資金  2,000万円

個人事業主、紹介によりご縁をいただきました。これまで無借金で黒字経営をしていたが、売上高の増加および利益率の改善のために借入を検討。

詳しく話を伺うと、足場資材を導入することで、①引き合いは来ていたがこれまで断っていた金額の大きい工事を受注したい、②これまで足場資材をリースしていたが、自社保有とすることで、リース料を減少させ、利益率を改善させたいとのことでした。

個人事業主で、新規取引で融資希望額も大きかったことから、以下の項目を詳細に伺いました。

・現状の課題(さらなる事業規模拡大のためにはどのような障壁があるのか?)

・障壁をクリアし、事業規模拡大を図るための選択肢として、今回の設備投資が最善であるか?

・設備投入後と導入前の売上高と利益率の差はどの程度あるのか?before&after

・設備導入後、どのような仕事を受注できるのか?

・今後の目指すべき方向性や売上高規模

・運転資金の妥当性

その結果、設備資金1,500万円、運転資金500万円で満額承認を得ることができました。

無事に資金調達を完了し、今後は事業規模拡大に向けて事業運営を行っていく予定です。

あなたの場合は、いかがですか?

コンサルティング事例(内部体制を再構築したい経営者からの相談)

資金繰り改善を伴走支援している既存取引先から相談があり対応しました。

話を伺うと、今期の資金繰りに目途が経ったため、今期中にできることを行っていきたい。従業員が入れ替わるので、内部体制を整えたいとのことでした。

詳しく話を聞くと、これまでは数字まわりの細かい管理を含め経営者が全て行っており、負担がかなり大きくなっていました。事業方針や今後の方針はありましたが、作成した時期が少し前であったことから、方針決めから再度実施しました。

また、その方針を実現することができ、かつ属人化を防ぐために組織図を再設計することを提案。事業方針を実現するために、以下の点を中心に役割の明確化を実施していきました。

・今後の方針を実現するためには、どのような機能が必要なのか?

・属人化を防ぐために、機能に人を充てることを徹底する

・今は必要ないけど、5年後・10年後には必要な機能はないか?

・現在の仕事の役割分担状況

今後は、上記視点を明確にしていき、誰が何をやっているのかがすぐわかるような組織図を作成する予定です。

さらに、社内ルールの整備・明文化、役割の明確化、役割定義、評価制度の明確化まで行っていく予定です。

あなたの会社はいかがですか?誰が何の仕事をしているのか把握していますか?今ある経営資源を有効活用することができていますか?

直近の補助金受付・申請実績

直近の補助金受付・申請実績になります(申請中の案件もあります・・)。

・ものづくり補助金×2件(東京都2社)

・事業再構築補助金×3件(東京都、大阪府、兵庫県)

・中小企業省力化投資補助金×1件(東京都)

・新市場進出補助金×1件(兵庫県)

・小規模事業者持続化補助金×1件(宮崎県)

・都道府県の補助金×2件(宮崎県、東京都)

いずれも結果は出ておりませんが、今年に入り、様々な種類の補助金が公募開始となっています(昨年は公募が全体的に少なかった・・)。

新しい補助金や以前からあったけど公募要領が変更になった補助金など様々で、内容に合わせて補助金を申請できるようになっています(何にどのくらいの金額を投資したいかで選択する補助金が変わる)。

その中でも、最近のキーワードは「賃上げ」です。いわゆる一定以上の賃上げを条件に補助金を支給しますというものです。

補助金によっては、賃上げ条件を満たさない場合、補助金を返還しないといけないというルールもあるため、現実的な賃上げが必要になります。

内容は複雑化しているため、補助金に興味がある方はお気軽にお声掛けください。

あなたの場合はいかがですか?