単発取引から長期パートナーシップへ:建設業A社との「想いの実現化」事例

コダマコンサルティングが大切にする「伴走型支援」

コダマコンサルティングでは、お客様との出会いを大切にしています。それは、私たちが提供するのは、上から教える先生型のコンサルティングではありません。お客様と一緒に伴走し、共に成長するパートナー型のコンサルティングを実施するからです。

今回、ご紹介する事例は、単発での借入書類作成というシンプルなご依頼から始まり、最終的に経営者様の「想いの実現化」を支援する長期的なパートナーシップへと発展した貴重なケースです。

中小企業の経営者様の多くは、日々の業務に追われながらも、心の奥底に熱い想いやビジョンを抱いています。しかし、目の前の課題解決に追われる中で、その想いを具体的な行動計画に落とし込み、実現していく時間や機会が限られているのが現実です。私たちコダマコンサルティングは、そうした経営者様の想いに寄り添い、ビジョンの実現化をサポートすることを使命としています。

事例の背景:建設業A社との出会い

今回ご紹介するのは、建設業を営む法人A社の事例です。A社は地域に根ざした建設会社として、これまで堅実に事業を展開されてきました。社長は非常に前向き、かつ一生懸命な方で、地域の発展に貢献したいという強い想いを持っていました。

しかし、近年の建設業界を取り巻く厳しい環境変化の中で、様々な課題に直面されていました。原材料費の高騰、人手不足の深刻化、競争の激化など、多くの中小建設会社が抱える共通の課題を、A社も例外なく抱えていました。

特に、工事の受注から代金回収まで一定の期間を要するという建設業界の特性により、運転資金の確保は常に経営上の重要な課題となります。A社も、事業拡大への想いとは裏腹に、資金繰りの課題に頭を悩ませていました。

初回相談:元銀行員としての専門性を活かした資金調達支援

A社との最初の接点は、運転資金調達に関するご相談でした。社長から伺った希望調達額は800万円。この資金は、進行中のプロジェクトの円滑な遂行と、新規受注案件への対応に必要な運転資金として位置づけられていました。

そこで銀行で9年間培った経験を活かし、A社の資金調達をサポートしました。単なる書類作成代行ではなく、A社の事業の将来性や返済能力を適切に金融機関に伝えるための戦略的なアプローチを実施しました。

具体的には、財務諸表の分析から始まり、A社の強みや成長ポテンシャルを明確に示した事業計画書の策定、机上の空論ではなく現実的で説得力のある返済計画の作成まで、総合的なサポートを提供しました。元銀行員としての視点から、金融機関が重視するポイントを熟知していることが、この段階で大いに役立ちました。

結果として、希望額である800万円の資金調達を無事に完了させることができました。この過程で印象深かったのは、社長の事業に対する真摯で前向きな姿勢でした。必要な資料の準備や、事業の現状・将来性についてのヒアリングに対し、非常に協力的かつ熱意を持って対応していただき、私たちも「この社長のお力になりたい」という強い想いを抱くようになりました。

財務分析を通じた課題の可視化~「ビジョンと数字をハッキリさせる」重要性

資金調達が無事完了した後、私たちは単発での業務完了とするのではなく、A社にとってより大きな価値を提供したいという想いから、詳細な財務分析結果をお伝えすることにいたしました。これは、「ビジョンと数字がハッキリしているからこそ事業に対するモチベーションアップにつながる」という私たちの信念に基づく判断でした。

財務分析を通じて明らかになった最重要課題は「利益率の改善」でした。A社の売上高は堅調に推移していたものの、利益率が同業他社の平均を下回っている状況が数値として明確に浮き彫りになりました。

具体的な課題は以下の通り。

1. 現場別収益性の不透明さ 各建設現場ごとの原価を正確に把握されておらず、どのプロジェクトが会社の利益に貢献し、どのプロジェクトが利益を圧迫しているかが数値として見えていない状況でした。

2. 見積もり精度の課題 適切な原価把握ができていないことで、受注時の見積もり段階での価格設定に課題があり、結果として思ったような利益を確保できないケースが散見されました。

3. 間接費配賦の仕組み不足 本社の管理費用や共通経費の各現場への適切な配賦システムが確立されておらず、真の現場収益性が見えにくい状況となっていました。

これらの課題を数値とともにお伝えしたことで、社長にとって「なんとなく感じていた問題」が「具体的に解決すべき課題」として明確になりました(潜在的な課題の顕在化)。私たちが大切にしている「想いと数字の両立」がまさに実現された瞬間でした。

経営者の孤独感と想いのギャップ

財務面の課題分析をお伝えする過程で、社長から経営者としての率直な悩みをお聞きすることができました。これらの悩みは、多くの中小企業経営者が抱える共通の課題でもありました。

1. プレイヤーとしての限界と経営者としてのジレンマ 社長ご自身が現場の最前線で働くプレイヤーとしての役割を担っており、経営者として俯瞰的な立場から自社を見つめ、戦略的な判断を行う時間が確保できない状況でした。「もっと会社を良くしたい、地域に貢献したい」という熱い想いを持ちながらも、目の前の業務に追われる日々に歯がゆさを感じていらっしゃいました。

2. 経営の孤独感と相談相手の不在 経営に関する重要な判断を行う際、客観的で専門的なアドバイスを求められる相談相手が周囲にいないという孤独感を抱えていらっしゃいました。親族や従業員、取引先との関係はあるものの、利害関係のない第三者として経営課題を一緒に考えてくれるパートナーの存在を強く求めていました。

3. 想いの実現化への道筋の不明確さ 「地域に根ざした建設会社として、より多くのお客様に貢献したい」「従業員が働きがいを感じられる会社にしたい」といった明確な想いを持ちながらも、それを具体的な行動計画に落とし込み、実現していく道筋が見えていない状況でした。

これらの悩みをお聞きして、私たちは改めて自分たちのミッションの重要性を実感しました。まさに「前向きで一生懸命な経営者のお力になる」ことが求められている状況だったのです。

社長の心に響いた言葉~想いの可視化の瞬間

私たちからの財務分析結果と課題提起を受けて、社長から心に響く言葉をいただきました。

「改善すべき課題はなんとなく分かっていたけど、目の前の仕事に追われてやるべきことが明確になっていなかった。なんとなく頭でイメージしているだけで、具体的にどこから手をつけていいかわからなかった。でも今日話を聞いて、やっと霧が晴れたような気分です」

多くの中小企業経営者は、課題の存在は感じているものの、日々の業務に追われる中でそれを具体的な改善計画に変換することができずにいます。そして、時間の経過とともに問題が複雑化し、より解決困難な状況に陥っていくという悪循環が生まれがちです。

私たちコダマコンサルティングの役割は、まさにこの「なんとなく」を「明確に」変換することにあります。経営者の想いを具体的で実行可能な計画に落とし込み、一緒に実現に向けて歩んでいく。これこそが私たちの「伴走型コンサルティング」の真髄なのです。

具体的解決策の提案~想いの実現化に向けたロードマップ

社長の想いと課題認識を受けて、私たちは「想いの実現化」に向けた具体的な行動計画を提案いたしました。

1. 現場別原価管理システムの構築 各建設現場の収益性を正確に把握するため、材料費、労務費、外注費、間接費を現場別に集計・分析する仕組みの構築を提案しました。これにより、「どの現場が利益を生み出しているか」「どのような工事を受注すべきか」が数値として明確になります。

2. 月次財務レビューシステムの導入 月次での財務数値の把握と分析を通じて、タイムリーな経営判断を可能にする体制づくりを提案しました。これにより、問題の早期発見と迅速な対応が可能になります。

3. 戦略的思考時間の意識的確保 社長がプレイヤーとしての業務から段階的に離れ、経営者として戦略的思考を行う時間を意識的に確保する重要性をお伝えしました。想いを実現するためには、まず想いについて考える時間が必要です。

4. ビジョン実現のための中長期計画策定 「地域に貢献する建設会社」という社長の想いを、具体的な数値目標と行動計画に落とし込むことを提案しました。

5. 継続的パートナーシップによる伴走支援 これらの改善策を確実に実行し、成果を上げるための継続的なサポートを提案いたしました。

伴走型パートナーシップの始まり

これらの提案をお聞きいただいた結果、社長から「経営相談相手として長期的に関わってもらいたい。一緒に会社をより良くしていきたい」というお言葉をいただき、顧問契約に至ることとなりました。

顧問契約は単なる継続的なサービス提供ではありません。私たちにとっては、A社の想いの実現化に向けて、真の意味でのパートナーとして共に歩んでいく約束の始まりでした。

継続的な伴走支援と具体的成果

顧問契約締結後、私たちはA社との継続的な関係を通じて、提案した改善策の実行を段階的にサポートしてまいりました。

現場別原価管理システムの段階的導入 最も重要な取り組みとして、現場ごとの原価管理システムを段階的に導入しました。いきなり完璧なシステムを求めるのではなく、A社の業務実態に合わせて、実行可能なレベルから始めることを重視しました。

導入開始から3ヶ月後、これまで曖昧だった各現場の収益性が数値として明確になりました。社長にとっては衝撃的な発見の連続でした。同じような規模の工事でも、現場によって利益率に2倍以上の差があることが明らかになったのです。

この数値の可視化により、社長の意識に劇的な変化が生まれました。「こんなに差があるとは思わなかった。これまで感覚で判断していた自分が恥ずかしい」とおっしゃる一方で、「これで改善のポイントが明確になった。やるべきことが見えてきた」と前向きな表情を見せてくださいました。

月次レビューによる継続的改善サイクルの確立 毎月1回の定期的な面談を通じて、財務数値の分析と経営課題の討議を行う体制を確立しました。

面談では、数値の分析結果をお伝えするだけでなく、社長の想いや悩みをじっくりとお聞きし、一緒に解決策を考える時間を重視しています。時には厳しい現実をお伝えすることもありますが、それも含めて社長と共に向き合い、前進していくことを心がけています。

戦略的思考習慣の醸成 日常業務から離れて経営について考える時間を意識的に確保していただくことで、中長期的な視点での事業計画策定にも取り組むことができるようになりました。

社長からは「これまで目の前のことばかりに追われていたが、月に一度でも会社の将来について考える時間があることで、経営者としての自分の役割を再認識できるようになった」とのお言葉をいただいています。

数値で見る改善成果と社長の意識変革

以下のような具体的成果が現れています

利益率の大幅改善 現場別原価管理の実施により、無駄なコストの削減と適正な価格設定が可能となり、全体の利益率が前年同期比で約30%改善されました。これは、私たちが常にお伝えしている「ビジョンと数字がハッキリしているからこそ事業に対するモチベーションアップにつながる」ことの実証でもあります。

受注判断の精度向上 どのような工事を受注すべきか、どのような条件であれば利益を確保できるかが明確になったことで、受注の選別精度が大幅に向上しました。結果として、売上高の増加と利益率の改善を同時に実現することができています。

社長の意識改革と経営力向上 何より大きな成果は、社長の経営に対する意識の変革です。勘や経験に頼った判断から、データに基づく論理的な判断への転換が確実に進んでいます。

社長ご自身も「数字を見ることで、これまで見えなかった課題や機会が明確になった。経営者として成長していることを実感している」とおっしゃっています。

組織運営の改善と従業員の成長 社長がプレイヤーとしての業務から徐々に離れることで、現場責任者や従業員の自主性や責任感の向上も見られるようになりました。これにより、組織全体の成長力が向上しています。

地域への貢献という想いの実現化に向けて

A社の社長が当初から抱いていた「地域に貢献する建設会社でありたい」という想いも、着実に実現に向けて歩みを進めています。

利益率の改善により経営基盤が安定したことで、地域の小規模な工事にも積極的に取り組めるようになりました。また、従業員の待遇改善も実現し、「働きがいのある会社」という目標にも近づいています。

私たちのビジョンである「地域に根差した企業同士が繋がり共に成長して、地域を盛り上げていく」という想いも、A社との取り組みを通じて少しずつ実現されていることを感じています。

この事例から得られる重要な教訓

今回のA社との事例から、私たちは以下のような重要な教訓を得ることができました

1. 小さな始まりの中に大きな可能性がある 単発での借入書類作成という限定的な業務から始まった関係が、長期的な経営パートナーシップに発展したように、どんな小さな接点でも真摯に向き合うことの重要性を改めて実感しました。一つひとつの出会いを大切にすることが、お客様の想いの実現化につながります。

2. 想いと数字の両立が成功の鍵 経営者が抱く想いやビジョンを、具体的な数値や計画に落とし込むことで、実際の行動変容と成果の実現につなげることができます。感情論だけでも、数字だけでも不十分であり、両方のバランスが重要です。

3. 伴走型支援の威力 上から教える先生型ではなく、一緒に考え、一緒に悩み、一緒に喜ぶ伴走型の支援こそが、真の成果と継続的改善を実現します。

4. 継続的関係による複利効果 単発での問題解決ではなく、継続的な関係を通じて段階的に改善を進めることで、より大きな成果を実現できます。改善の効果は時間とともに複利効果を生み出します。

5. 外部専門家の客観的視点の価値 経営者にとって、利害関係のない第三者として客観的な視点からアドバイスを受けられる外部パートナーの存在は、経営改善において極めて重要な要素となります。

コダマコンサルティングの強み~元銀行員×伴走型支援×想いの実現化

今回の事例を通じて、改めて私たちコダマコンサルティングの強みを確認することができました。

元銀行員としての金融専門知識 銀行での9年間の経験により、金融機関の視点を熟知していることが、資金調達支援において大きな強みとなっています。

財務と経営の総合的サポート 単なる資金調達支援だけでなく、財務分析から経営改善、ビジョン実現まで総合的にサポートできることが、お客様にとって大きな価値となっています。

真の伴走型コンサルティング 上から目線で指導するのではなく、お客様と同じ目線で一緒に考え、一緒に行動する伴走型のアプローチが、継続的な改善と成果の実現を可能にしています。

地域密着への想い 地域の発展への想いを共有できることが、お客様との深い信頼関係構築につながっています。

フルリモート対応による全国サポート 宮崎に拠点を置きながらも、フルリモートでの全国対応が可能であることで、より多くのお客様の想いの実現化をサポートできています。

読者の皆様へのメッセージ

この記事をお読みの経営者の皆様、あなたの心の中にはどのような想いやビジョンがあるでしょうか?

「もっと地域に貢献したい」 「従業員が働きがいを感じられる会社にしたい」 「安定した経営基盤を築きたい」 「事業を拡大して、より多くのお客様にサービスを提供したい」

このような想いを抱きながらも、目の前の業務に追われて具体的な行動に移せずにいませんか?

私たちコダマコンサルティングは、そんな前向きで一生懸命な経営者の皆様の「想いの実現化」をお手伝いすることを使命としています。どんな小さなご相談でも構いません。まずはお気軽にお声かけください。

あなたの場合はいかがですか?

一緒にビジョンに導かれる、ワクワクした経営を目指しませんか?私たちの将来が、夢と勇気と希望に満ち溢れた世の中になることを願って、皆様のお役に立てることを心より楽しみにしております。

経営課題の迷宮から脱出する方法:「何から手をつければいいかわからない」を解決するコンサルティング事例

経営者の「想い」と現実のギャップを埋める

「売上は伸びているのに、なぜか利益が残らない…」 「何から手をつければよいのかわからない…」

このような悩みを抱える経営者の方は決して少なくありません。私たちは「想いの実現化」をミッションとし、前向きで一生懸命な経営者の皆様と伴走しながら、ビジョンの実現をサポートしています。

今回は、まさに「何から手をつけてよいのか分からない」というご相談をいただいた企業様の事例をご紹介し、課題の本質を見極める重要性についてお話しします。

相談のきっかけ:表面的な課題認識の落とし穴

初回お問い合わせ:経営者の想いと現実の乖離

WEBサイトを通じてお問い合わせをいただいたのは、地域で事業を営まれている経営者様でした。今回のお客様も、その企業様独自の課題と想いがありました。

お客様の状況

  • 売上は前年度比で順調に成長
  • 地域での事業基盤は安定
  • しかし、描いていたビジョンと現実の利益水準にギャップを感じている
  • 何をどう改善すればよいのか方向性が見えない状態

経営者様の仮説と想い この経営者様は「原価管理の強化が最も重要」との見立てをお持ちでした。これまでの経験から、原材料費のコントロールが利益確保の鍵だと考えられていたのです。この判断自体は決して間違いではありませんが、果たしてそれが最優先で取り組むべき課題だったのでしょうか?

私たちコダマコンサルティングでは、上から教える先生型ではなく、一緒に伴走するパートナー型のコンサルティングを大切にしています。そのため、まずは経営者様の想いを丁寧にお聞きしながら、客観的なデータに基づいた現状分析を行いました。

コダマコンサルティングの初期診断:複数の観点による体系的分析

銀行員経験を活かした財務視点からのアプローチ

私が銀行員時代に培った財務分析の知見と身につけた数字を読み解く力を活かし、以下の4つの観点から現状を詳細に分析いたします:

①損益分岐点の観点:そもそも売上が足りないことはないか?

  • 固定費の詳細な洗い出しと適正性評価
  • 変動費率の正確な算定と業界比較
  • 損益分岐点売上高の計算と現状とのギャップ分析
  • 経営安定性の評価
  • 資金繰り予測と必要資金の算定

②変動費の観点:原価率が適正水準を超えていないか?

  • 商品・サービス別の詳細な変動費率分析
  • 同業他社との原価率比較
  • 仕入先との価格交渉余地の検討
  • 製造プロセスの効率性評価
  • 在庫管理の適正性と資金効率の確認

③固定費の観点:経費が適正水準を超えていないか?

  • 固定費の項目別詳細分析と削減可能性の検討
  • 設備投資効果の測定と改善提案
  • 人件費の適正性と生産性向上の余地
  • 補助金・助成金活用による負担軽減の検討

④組織・役割の観点:ビジョン実現に向けた体制は整っているか?

想いの実現化を支える組織づくり

  • 経営者のビジョンが組織全体に浸透しているかの確認
  • 各部門・各人の役割と責任の明確化
  • 意思決定プロセスの効率性評価
  • 情報共有体制とコミュニケーションの改善提案

診断結果:経営者が予想外の発見と課題の重点順位

伴走型コンサルティングによる気づき

お客様と一緒に数字を見つめ、対話を重ねながら分析を進めた結果、以下のような課題が明らかになりました。

損益分岐点の課題(最重要・緊急性高

  • 現在の売上高が損益分岐点をわずかに上回る程度
  • ビジョン実現に必要な利益水準までの売上ギャップが大きい
  • 外部環境変化への耐性が不足している状況

変動費の課題(重要度:中)

  • 原価率は同業他社と比較して標準的水準
  • 一部改善余地はあるが、優先順位は高くない

固定費の課題(重要度:中・要継続監視)

  • 人件費比率はやや高めだが許容範囲
  • 設備投資の効果測定が不十分
  • 補助金活用による改善余地あり

組織・役割の課題(重要度:低・長期課題)

  • 基本的体制は整備済み
  • ビジョン浸透に向けた継続的取り組みが必要

想いと現実のギャップを埋める発見

興味深いことに、経営者様が最も重要と考えていた「原価管理」は、実際には中程度の重要度という結果になりました。一方で、最も重要な課題として浮上したのは「売上規模の拡大」でした。

この発見は、経営者様にとっては驚きの結果になりました。「原価を削る努力よりも、まず売上を安定的に確保し、ビジョン実現に必要な利益水準まで引き上げることが先決だったのですね」とおっしゃっていただきました。

これこそが、私たちが大切にしている「寄り添い、共に成長し合えるコンサルティング」の真髄です。一方的に答えを押し付けるのではなく、お客様と一緒に課題を発見し、納得感を持って次のステップに進んでいただくことを重視しています。

課題解決への伴走アプローチ

想いの実現化に向けた段階的取り組み

複数の課題が存在する場合、すべてを同時に解決しようとすると、リソースが分散し、経営者様のモチベーション維持も困難になります。私たちは、お客様と一緒に優先順位を明確にし、段階的なアプローチで確実な成果を目指します。

1段階:緊急課題への集中対応

  • 既存顧客との関係深化による売上拡大
  • 休眠顧客の掘り起こしと再活性化
  • 営業プロセスの効率化と成約率向上
  • 必要に応じた資金調達支援(融資・補助金申請)

2段階:中期課題への戦略的対応

  • 新商品・サービス開発による付加価値向上
  • 新市場開拓と販売チャネル多角化
  • 原価管理システムの構築と運用
  • 組織体制の最適化

3段階:長期ビジョン実現への基盤強化

  • 持続可能な成長モデルの構築
  • 次世代リーダー育成と組織文化醸成
  • 地域連携による事業機会創出

資金調達支援による課題解決の加速

銀行員時代の経験を活かし、課題解決に必要な資金調達もトータルでサポートします。

融資による資金調達

  • 金融機関との交渉支援
  • 事業計画書の作成サポート
  • 返済計画の策定と実行支援

早期相談の価値:ワクワクする経営への転換点

タイミングが生む相乗効果

今回のお客様は、問題が深刻化する前の比較的早い段階でご相談をいただきました。この「早期相談」により、以下のような大きなメリットを享受できました。

選択肢の豊富さ 危機的状況では選択できない戦略的施策も、余裕がある段階では実行可能です。

想いを軸とした判断 切羽詰まった状況では目先の対処療法に陥りがちですが、早期相談により、経営者様の本来の想いとビジョンを軸とした判断ができました。

投資による成長加速 財務的余裕がある段階での改善投資は、より高い効果を期待できます。

ピンチからワクワクへの転換

私たちが目指すのは、「ピンチに陥ってハラハラする経営」から「ワクワク心が奮い立つような想いに導かれる経営」への転換です。早期の課題発見と適切な対応により、経営者様は本来の志に立ち返り、前向きな事業展開に集中できるようになります。

地域に根差した企業同士のつながり

地域を盛り上げる共成長の輪

私たちのビジョンは「地域に根差した企業同士が繋がり共に成長して、地域を盛り上げていく」ことです。今回のお客様も、課題解決の過程で地域の他企業様との連携機会を見つけ、相互にメリットのある関係性を構築することができました。

一社だけの成長ではなく、地域全体の発展に貢献する。これこそが、私たちが目指すコンサルティングの在り方です。

フルリモート対応:全国の経営者様との伴走

場所を選ばないパートナーシップ

コダマコンサルティングでは、フルリモートでの全国対応も可能です。オンライン会議システムを活用し、対面と変わらない質の高いコンサルティングを提供いたします。距離や立地に関係なく、想いのある経営者様との出会いを大切にしています(要望によりお客様の事務所までお伺いするケースもあります)。

あなたの場合はいかがですか?

想いの実現化に向けた第一歩

この事例を読まれて、ご自身の会社の状況はいかがでしょうか?以下のような想いや課題をお持ちではありませんか?

こんなお悩みはありませんか?

  • 売上は伸びているが思うような利益が残らない
  • 何から手をつけてよいのかわからない状態
  • 本来の想いとビジョンを見失いかけている、またはビジョンがない
  • 数字の裏にある本質的な課題が見えない
  • 一人で悩んでいて相談相手がいない

私たちができること

  • 財務分析と経営課題の体系的整理
  • 想いとビジョンの再確認と具体化
  • 課題解決に向けた段階的アプローチの策定
  • 資金調達を含むトータルサポート
  • 継続的な伴走による着実な改善実現

想いとお金を両立させる専門家として

私は、「想いとお金を両立させる専門家」として、多くの経営者様と出会ってきました。プロサッカー選手を夢見た少年が挫折を経験し、その後に経営コンサルタントという道に出会った私だからこそ、想いを諦めることなく実現していく大切さを深く理解しています。

一緒にビジョンに導かれる、ワクワクした経営を目指しませんか?私たちの将来が、夢と勇気と希望に満ち溢れた世の中になることを願って、今日も経営者の皆様と伴走し続けています。

おわりに・・・共に成長し合える関係性の構築

今回の事例から学べる最も重要なことは、経営課題は一人で抱え込むものではないということです。信頼できるパートナーと共に、体系的&客観的視点を入れたアプローチで課題を整理し、想いの実現に向けて一歩ずつ進んでいく。これが、持続可能な成長への確実な道筋です。

コダマコンサルティングは、お客様の「想いの実現化」を通じて、地域の発展と豊かな社会の実現に貢献してまいります。あなたの想いをぜひお聞かせください。一緒に、ワクワクする未来を創っていきましょう。

あなたの場合はいかがですか?

年末年始のお知らせ

平素は格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。誠に勝手ながら下記期間を年末年始休業期間とさせていただきます。

【年末年始休業期間】

2025年12月25日~2026年1月4日

新年は、1月5日より営業開始となります。何卒、宜しくお願い申し上げます。なお、お急ぎの用件がありましたら、携帯までお気軽にご連絡ください。

事業承継後の「想い」を数字で実現したメニュー表開発コンサルティング事例

~想いとお金を両立させる経営へ~

「売上はあるのに手元にお金が残らない」「何から手をつけていいのかわからない」

事業承継後の経営者様から、このようなご相談をいただくことは決して珍しいことではありません。先代から受け継いだ事業への想いは強くても、具体的な数字管理や経営戦略について悩まれる方が多いのが現実です。

今回ご紹介するのは、飲食業E様の事業承継後の経営改善事例です。コダマコンサルティングが大切にしている「想いの実現化」というミッションのもと、お客様と伴走しながら、数字に基づいた具体的な改善策を実施し、結果として大幅な収益向上を実現した事例をお伝えします。

私たちが考える経営とは、単なる数字の改善だけではありません。経営者様の「想い(ビジョン)」を実現するために、しっかりとした数字の裏付けを作り、それによってワクワクするような経営を目指していくことです。ビジョンと数字がハッキリしているからこそ、事業に対するモチベーションアップに繋がると考えています。

クライアント様との出会い~伴走型コンサルティングの始まり~

E様との初回面談

地域で約100年以上愛され続けてきた飲食店を経営するE様。先代から事業を承継された新代表者様からのご相談でした。初回面談では、以下のようなお悩みを伺いました。

「父の代から続く店や味を守りたいという想いは強いのですが、経営の実務について、特に数字の部分は正直不安でいっぱいです。コロナ禍以降、なんとか売上を維持できているものの、なぜか手元にお金が残らず、このままで大丈夫なのか心配です。」

このお話を伺った時、私たちが最も大切にしている「想いの実現化」というミッションがまさに求められている場面だと感じました。E様には確固たる想い(先代から受け継いだ店の味を守り、会社を発展させたいというビジョン)があります。しかし、それを実現するための具体的な数字の把握と戦略が不足していたのです。

伴走型コンサルティングのアプローチ

コダマコンサルティングでは、「上から教える先生型ではなく、一緒に伴走するパートナー型のコンサルティング」を実施しています。E様との関係においても、一方的に解決策を提示するのではなく、まずはE様の想いをしっかりとお聞きし、その実現に向けて一緒に考えていくスタンスを取りました。

「どのような店にしていきたいですか?」「お客様にとって、どんな価値を提供したいと考えていますか?」

このような質問を通じて、E様の中にある本当の想いを言語化していきました。その結果、「地域の皆様に愛され、安心して美味しい料理を楽しんでいただける店を続けていきたい」というビジョンが明確になりました。

元銀行員の視点による財務分析~数字で現状を「見える化」~

銀行員時代の経験を活かした分析手法

私は金融機関で9年間勤務経験があります。この経験から培った財務分析のスキルを活用し、E様の過去5年間の財務データを徹底的に分析しました。

多くの経営者様は、日々の業務に追われて財務状況を詳細に把握する時間がありません。しかし、想いを実現するためには、現状を数字で正確に把握することが不可欠です。分析の結果、以下の事実が明らかになりました。

財務分析結果:

  • 売上高:維持されているが減少傾向
  • 原価率:業界平均を上回る実績
  • 人件費率:適正範囲内で推移
  • 営業利益率:期によって変動あり、難しい状況

この数字を見たE様は、「なんとなく厳しいとは思っていましたが、ここまで深刻だったとは…」と驚かれていました。しかし、同時に「問題が明確になり、頭が整理された気がします」ともおっしゃっていただきました。

日次管理システムの導入

銀行員時代の経験から、日々の数字管理の重要性を痛感していた私は、E様に日次での収支管理をお勧めしました。今回のケースにおいては、月次での大まかな把握では、問題の本質が見えないと考えたからです。

約1ヶ月間のデータ収集を通じて、興味深い事実が判明しました。材料の無駄遣いや過剰な仕入れも一部ありましたが、基本的には日々の業務を適切に管理されていました。従って、問題は業務の質ではなく、商品設計にあることがわかりました。

問題の核心発見~商品別収益性の徹底分析

メニュー別原価分析の実施

次のステップとして、全品目のメニューについて、1品ずつ詳細な原価分析を実施しました。この作業は非常に時間のかかるものでしたが、E様と一緒に取り組むことで、お客様自身も経営の実態を深く理解していただくことができました。

分析結果はざっくりと以下の分類分けができました。

  • 原価率30%以下の高収益メニュー
  • 原価率30~70%の標準メニュー
  • 原価率70%超の赤字メニュー

特に赤字メニューについては、近年の物価高騰により材料費が20~30%上昇しているにも関わらず、販売価格が据え置かれていることが原因でした。E様は「お客様のことを考えて値上げを躊躇していましたが、これでは店が続けられませんね」と現実を受け入れてくださいました。

また、メニューに使う食材(小鉢など)の工夫や仕入先の見直しも併せて行いました。

想いの実現に向けた戦略策定~ビジョンと数字の融合~

E様の想いを軸とした改善方針

ここで重要だったのは、単純に利益を追求するのではなく、E様の「地域の皆様に愛される店を続けたい」という想いを実現する方法を考えることでした。私たちは以下の方針を共に策定しました。

基本方針:

  1. お客様に愛されるメニューは価値に見合う適正価格で提供
  2. 不採算メニューは整理するが、人気メニューは形を変えて残す
  3. 経営者の負担を軽減し、より良いサービスに集中できる環境を作る
  4. 持続可能な経営体制を構築し、長く地域に貢献できる店にする

具体的なメニュー戦略

E様と何度も話し合いを重ね、全メニューを以下の4つのカテゴリーに分類しました:

削除メニュー 完全赤字メニューと注文頻度の低いメニューを整理。ただし、お客様への影響を最小限に抑えるため、代替メニューを提案。

適正価格化メニュー
人気メニューについては、価値に見合った適正価格に調整。値上げに際しては、品質向上も同時に実現。

据置メニュー 既に適正原価率にあるメニューは価格維持し、看板メニューとして前面に押し出す。

一品料理化メニュー 削除予定だった人気メニューを、少量高品質の一品料理として復活。特別感を演出し、収益性も確保。

目標設定と数値管理体制の構築

E様と一緒に具体的な数値目標を設定しました(いわゆるKPI)。

  • 目標原価率:30%
  • 目標営業利益率:10%(必要金額で評価)
  • 月次キャッシュフロー:30万円の改善

これらの数字は、E様の想い(持続可能な経営で地域に貢献)を実現するための具体的な指標として設定しました。

実装プロセス~お客様と共に歩んだ日々~

段階的実装による顧客への配慮

急激な変更はお客様の混乱を招く恐れがあるため、段階的実装を計画しました。この計画策定においても、E様の「お客様を大切にしたい」という想いを最優先に考えました。

実装スケジュール

  • 第1段階(1ヶ月目):不採算メニューの段階的廃止と説明
  • 第2段階(2ヶ月目):価格改定と品質向上の同時実施
  • 第3段階(3ヶ月目):一品料理メニューの追加と看板メニュー強化

お客様コミュニケーション戦略

E様の想いである「お客様に愛される店」を実現するため、常連さんを中心に変更についての丁寧な説明を重視しました。

  • 店内での価格改定理由の説明(物価高騰等への対応と品質向上)
  • 常連のお客様への個別説明
  • 新メニューの試食サービス
  • 感謝の気持ちを込めたサービス向上

結果として、来店人数や売上高から考慮すると顧客離れはなく、「より美味しくなった」「経営が安定してくれて安心」といった温かいお声をいただくことができました。

劇的な成果~想いと数字の両立実現~

定量的成果

実装から半年後、E様の想いが数字として実現されました。

財務面の劇的改善

  • 原価率の改善
  • 営業利益率の向上(営業利益が出る体制構築)
  • 月次キャッシュフローの改善
  • 年間利益の増加

想いの実現~定性的な成果~

数字以上に重要だったのは、E様の想いが実現されたことでした。

「以前は毎日が不安でしたが、今は数字に裏付けられた自信を持って経営できています。お客様にも『美味しくなった』と言っていただけて、父から受け継いだ店を発展させることができそうです。」

このE様の言葉こそが、私たちのミッションである「想いの実現化」が達成された証だと感じています。

継続的な成長支援~伴走は続く~

モニタリング体制の構築

想いを実現し続けるためには、継続的な改善が必要です。以下の管理体制を構築しました。

  • 月次での原価率モニタリング
  • 四半期ごとでの商品別収益性分析
  • 定期的な戦略見直しミーティング
  • 年次での事業計画策定支援(KPI設定や行動計画設定など)

資金調達支援の準備

E様からは「店舗設備を改善したい」というさらなる想いをお聞きしています。その実現に向けて、私たちの得意分野である融資・補助金といった資金調達支援の準備も行いました。実際に、内装や看板の入替を実現でき、優先度の高い箇所の修繕&新規設置ができました。

コダマコンサルティングの想い~共に成長する喜び~

私たちが大切にすること

今回のE様との取り組みを通じて、改めて私たちのコンサルティング方針を再確認できました。

「寄り添い、共に成長し合えるコンサルティング」

E様の成功は、単なるクライアント様の成果ではありません。私たち自身も、E様との伴走を通じて多くを学び、成長することができました。

あなたの「想い」はいかがですか?

このような想いをお持ちではありませんか?

  • 先代から受け継いだ事業を発展させたいが、何から始めればいいかわからない
  • 売上はあるのに利益が残らず、将来が不安
  • 事業への想いは強いが、数字に裏付けられた自信がない
  • お客様に喜んでもらいながら、適正な利益も確保したい
  • 持続可能な経営体制を構築したい

これらの想いは、決して無理なものではありません。適切な分析と戦略があれば、実現できます。

私たちにできること

コダマコンサルティングでは、以下の専門性を活かして、あなたの「想いの実現」をお手伝いします。

元銀行員の専門性

  • 財務分析による現状把握
  • 資金調達(融資)支援
  • 事業計画策定支援(KPI設計・行動計画作成等)

伴走型コンサルティング

  • 一方的な指導ではなく、共に考え、共に実行
  • 継続的なサポート体制
  • クライアント様の成長に合わせた柔軟な支援

実践的なアプローチ

  • 理論だけでなく、すぐに実行できる具体的な施策
  • 数字に基づいた客観的な分析
  • 持続可能な改善システムの構築

フルリモートで全国対応

私たちは宮崎を拠点としていますが、フルリモートでの対応により全国のお客様にサービスを提供しています。場所を問わず、あなたの「想いの実現」をサポートいたします。

~ワクワクする経営を目指して~

本当は、ピンチに陥ってハラハラする経営ではなく、ワクワク心が奮い立つような「想い(ビジョン)」に導かれる経営を実践したい経営者は多いはずです。

ビジョンと数字がハッキリしているからこそ、事業に対するモチベーションアップに繋がる。そして、その結果、お客様により良いサービスを提供でき、地域社会への貢献も実現できると考えます。

E様の事例のように、確固たる想いがあれば、それを数字で裏付け、具体的な行動に移すことで実現可能性を高めることができます。私たちコダマコンサルティングは、あなたの想い実現の良きパートナーでありたいと考えています。

あなたの場合はいかがですか?

同じような想いや課題をお持ちの経営者様は、ぜひ一度ご相談ください。初回相談は無料で承っており、あなたの想いをお聞かせいただいた上で、最適な実現方法を一緒に考えさせていただきます。

私たちの将来が、夢と勇気と希望に満ち溢れた世の中になることを願って、今日もクライアント様の「想いの実現化」に全力で取り組んでいます。

決算書分析で見つける経営課題!財務コンサルティング

経営者にとって重要なことは何でしょうか?それは、経営者の意向によって異なるかもしれませんが、私は自社の財務状況を正確に把握し、描いたビジョンを実現するための道筋を明確にすることが重要であると考えます。

コンサルティング実施前の経営者には、決算書を前にしても「数字の羅列で何を意味しているのかよくわからない」という経営者も少なくありません。弊社においてはビジョンと数字がハッキリしているからこそ事業に対するモチベーションアップにつながると考えるのですが、そのための分析方法を知らないために、本来持っている経営への情熱を活かしきれていないケースが多々あります。

コダマコンサルティングでは、元銀行員の金融知識と、フルリモート&お客様と伴走しながら支援するコンサルティングスタイルで、経営者の「想いの実現化」をサポートしています。本記事では、決算書分析を通じて経営課題を発見し、ワクワクする経営を実現するための具体的な方法をお伝えします。

貸借対照表から読み取る会社の財務健全性

貸借対照表(バランスシート)は、そのとき時点での企業の財政状態を映し出す鏡のような存在です。元銀行員の視点から申し上げると、金融機関が最も重視する財務諸表のひとつでもあります。資産、負債、純資産の構成を分析することで、会社の財務健全性を判断し、将来のビジョン実現に向けた資金調達の可能性も見えてきます。

流動比率で短期的な支払い能力を確認

財務健全性を測る最も基本的な指標が流動比率です。

流動比率 流動資産 ÷ 流動負債 × 100

この比率は、短期的な支払い能力を示す比率で、200%以上あれば金融機関からの評価も高く、100%を下回る場合は早急な改善が必要という目安になります。

例えば、ある建設業のクライアント様の場合、流動資産5,000万円、流動負債4,000万円で流動比率125%でした。数値上は問題ないものの、季節変動による売上の波があったため、キャッシュフロー予測を詳細に行い、資金繰り計画を一緒に作成しました。このような伴走型の支援により、経営者の資金繰り不安を取り除き、本業に集中できる環境を整えることができました。

自己資本比率で財務の安定性を評価

自己資本比率 純資産 ÷ 総資産 × 100

この比率は、会社の財務的な安全性を表します。会社が倒産するケースとして、借金の返済ができなくなったなど資金ショートした場合があります。この場合、借金がなければ倒産しなかったという可能性もあります。つまり、基本的には自己資本が多ければ、安全性が高くなるということです。その安全性の水準が分かるのがこの自己資本比率になります。

一般的に30%以上あれば望ましく、50%以上あれば安全性が高いとされています。

よくでる指標にはなりますが、業種や事業のやり方、事業規模によって異なるケースもありますので、個人的には個別での判断が必要な指標ではないかと考えています。

固定比率で長期的な財務安定性をチェック

固定比率 固定資産 ÷ 純資産 × 100

固定比率は、自己資本(純資産)に対する固定資産の割合のことです。この比率が100%を超える場合、固定資産の一部を借入金で賄っていることを意味します。しかし、成長段階の企業では必要な投資もあるため、将来性とのバランスを見極めることが重要です。

貸借対照表分析で発見できる経営課題とコダマコンサルティングのアプローチ

在庫管理の問題 棚卸資産が異常に増加している場合、在庫管理システムの改善提案等を行います。また、売上高や現預金に対して売掛金が多い場合、融資にも影響が出ることもあるため改善の提案をしています。

資金調達の最適化 有利子負債が増加傾向にある場合、金融機関との関係性構築支援等による設備投資資金の調達をサポートします。

投資効率の改善 設備投資の効果が出ていない場合、ROI分析を行い、経営者と一緒に改善策を検討します。

損益計算書で利益構造の問題点を発見する方法

損益計算書(P/L)は、企業の収益性や成長性を表す重要な財務諸表です。単に利益が出ているかどうかだけでなく、どのような構造で利益を生み出しているかを分析することで、持続可能な成長戦略を描くことができます。併せて、ビジネスモデルを確認することがポイントです!

売上総利益率で商品・サービスの競争力を確認

売上総利益率 売上総利益 ÷ 売上高 × 100

この指標は、商品やサービスそのものの価値を数値化したものです。コダマコンサルティングでは、業界平均との比較だけでなく、クライアントの強みや特徴を活かした価値向上策を一緒に考えます。妥当な比率は、財務全体を見ながら個別で検討していきます。

例えば、ある飲食業のクライアント様では、売上総利益率が業界平均を下回っていました。しかし、地域の特産品を活用した付加価値の高い商品開発を提案し、併せて販路開拓のための補助金活用も支援した結果、1年後には業界平均を上回る収益性を実現できました。

営業利益率で本業の収益性を評価

営業利益率 営業利益 ÷ 売上高 × 100

営業利益率は、経営者の本業での稼ぐ力を数値化したものです。5%以上あれば良好とされますが、より重要なのは営業利益の金額です。

いくら比率が5%以上でも、税金の支払いや返済等以下の営業利益金額であれば、十分な利益が出ているとは言えません。

また、銀行員時代に資産運用の担当をしていた経験から、投資の観点でも営業利益率の安定性は非常に重要です。経営者の皆様には、短期的な利益追求ではなく、持続可能な収益構造の構築をお勧めしています(持続可能な経営体制の構築/分析)。

損益分岐点分析で安全余裕を確保

損益分岐点売上高 固定費 ÷ 1 – 変動費率)

この分析により、最低限必要な売上高を明確にできます。現在の売上高との差額が「安全余裕」となり、この幅を広げることで、経営者が描くビジョン実現への確実性が高まります。

費用構造の最適化で収益性向上

各費用項目の売上高に対する割合を分析し、無駄な支出を削減するとともに、成長投資のバランスを最適化します。弊社では、コスト削減だけでなく、売上拡大のための戦略的投資についても一緒に検討します。

想いとお金を両立させる経営分析のアプローチ

私は、「想いとお金を両立させる専門家」として、単なる数字分析ではなく、経営者の想いを数字で裏付けし、実現可能な戦略に落とし込むことを大切にしています。

ビジョンドリブンな経営指標の設定

経営者が描くビジョンを実現するために必要な財務目標を逆算し、具体的なKPI(経営目標等)として設定します。例えば、「5年後に売上5億円」というビジョンがあれば、そのために必要な年間成長率、投資額、人員計画などを財務面から検証します。

伴走型の継続支援

弊社の特徴である「寄り添い、共に成長し合えるコンサルティング」により、月次での財務分析を通じて、計画と実績の差異を早期に発見し、軌道修正を行います。フルリモートでの全国対応により、どちらにいらっしゃっても継続的なサポートが可能です。これによりPDCAを一緒に回すことができます(行動計画とその振り返り、ネクストアクションの策定)。

資金調達と財務戦略の一体化

元銀行員としての経験を活かし、金融機関からの融資などお客様に合せた最適な資金調達戦略を提案します。財務分析の結果をもとに、成長に必要な資金を確実に調達できるよう支援します。

地域企業の成長を支える財務コンサルティング

宮崎を拠点とするコダマコンサルティングでは、「地域に根差した企業同士が繋がり共に成長して、盛り上げていく」というビジョンのもと、地域企業の財務力強化に取り組んでいます。

実践事例:製造業A社の財務体質改善

創業50年の製造業A社では、売上は安定していたものの、自己資本比率が20%台と低迷していました。決算書分析の結果、過度な設備投資と在庫過多が原因と判明。

伴走支援により、在庫管理システムの導入、設備投資計画の見直し、金融機関との関係改善を実施。結果として自己資本比率35%まで改善し、さらなる成長投資の基盤を築くことができました。

サービス業B社のキャッシュフロー改善

地元のサービス業B社では、売上は順調に成長していたものの、資金繰りに苦労していました。損益計算書分析により、売上債権の回収期間が業界平均の2倍であることが判明。

短期資金や当座貸越融資の活用により、運転資金を大幅に改善。浮いた資金で新サービス開発に投資し、さらなる成長を実現しました。

さいごに・・・ワクワクする経営の実現に向けて

決算書分析は、経営者の想いを数字で裏付け、ビジョン実現への道筋を明確にする重要なツールです。ピンチに陥ってハラハラする経営ではなく、ワクワク心が奮い立つような「想い(ビジョン)」に導かれる経営を実現するために、財務面からの検証は欠かせません。

弊社では、元銀行員の金融知識と、お客様と伴走しながら支援するコンサルティングスタイルで、経営者の皆様の「想いの実現化」をお手伝いしています。

  • 貸借対照表から財務健全性を評価し、安定的な成長基盤を構築
  • 損益計算書から収益構造を分析し、持続可能な利益創出体制の確立
  • ビジョンドリブンな経営指標設定により、想いとお金の両立を実現
  • 金融機関との関係構築と最適な資金調達戦略の立案

決算書の数字に込められた経営者の想いを読み解き、それを実現するための具体的な戦略を一緒に描いていく。その結果、ありがとうと言われることが私たちの使命であり、やりがいです。

あなたの会社の場合はいかがですか?描いているビジョンを実現するための財務戦略は明確になっていますか?そうでなければ、ぜひ一緒にビジョンに導かれる、ワクワクした経営を目指しませんか?

フルリモートで全国対応可能ですので、どちらにいらっしゃっても、まずはお気軽にご相談ください。私たちの将来が、夢と勇気と希望に満ち溢れた世の中になることを願って、経営者の皆様の想いの実現化を全力でサポートいたします。

フォームの始まり

想いの実現化を支える伴走者:コダマコンサルティングについて

はじめに

現代の経営環境は日々複雑化し、多くの経営者が自らの想いやビジョンを実現することに困難を感じています。そんな中で、コダマコンサルティングは、独自のアプローチで経営者の想いの実現をサポートします。

今回は、コダマコンサルティングの理念や取り組み方をご紹介します。

コダマコンサルティングの核心:明確なビジョンが生み出す力

ビジョンと数字の明確化がもたらすモチベーション向上

コダマコンサルティングが最も重視しているのは、「ビジョンと数字がハッキリしているからこそ事業に対するモチベーションアップにつながる」という考え方です。

相談される企業の多くは抽象的な目標や曖昧な計画で事業運営を実施している企業が多いのが現状です。コダマコンサルティングは明確なビジョンと具体的な数値目標の両立こそが、真の成果を生み出すと考えています。これは単なる理論ではなく、自らが実践し、クライアント企業と共に検証し続けている実証済みのアプローチです。

三位一体の経営哲学

コダマコンサルティングの経営哲学は、「ミッション」「ビジョン」「カンパニースピリッツ」の三つの要素が相互に作用する三位一体の構造になっています。

  • ミッション:使命感を持って取り組むべき核心的な活動
  • ビジョン:理想の姿として描く将来像
  • カンパニースピリッツ:日々の活動における価値観や行動指針

この三つの要素に一貫性を持たせることで、持続可能な成長と継続的なモチベーション維持を実現しています。

ミッション:「想いの実現化」への献身

経営者の想いに寄り添う使命感

コダマコンサルティングのミッションは「想いの実現化」です。

「前向きで一生懸命な経営者のお力になり、『ありがとう』と言われることが最高のやりがい」です。クライアントとの関係性を重要にしております。

仕組みづくりを通じた持続的サポート

コダマコンサルティングは、一時的な問題解決ではなく、経営者の想い実現に向けた「仕組みづくり」に重点を置いています。この仕組みづくりこそが、短期的な成果だけでなく、長期的な企業成長を支える基盤となります。

仕組み化のメリットは多岐にわたります:

  1. 再現性の確保:成功パターンを体系化し、継続的に実践できる
  2. 人材育成の効率化:脱属人化に繋がり、明確な仕組みにより、人材の能力向上が加速する
  3. リスクの最小化:予測可能な範囲での事業運営が可能になる
  4. スケーラビリティ:事業規模拡大時にも対応できる柔軟性を持つ

ビジョン:地域に根差した企業同士が繋がり共に成長し盛り上げる

地域密着型成長モデルの追求

コダマコンサルティングのビジョンは「地域に根差した企業同士が繋がり共に成長し、盛り上げていく」というものです。これは単なる地域貢献ではなく、戦略的な地域共創モデルを指します。

現代のグローバル経済の中で、地域密着型のビジネスモデルを追求する理由は以下の通りです。

  • 信頼関係の構築:地域内での長期的な関係性により、深い信頼関係を築くことができる
  • 相互補完の実現:異なる業種・業界の企業同士が連携し、相互に不足部分を補い合う
  • 地域ブランドの向上:地域全体の価値向上により、個々の企業価値も向上する
  • 持続可能な成長:地域経済全体の底上げにより、安定的な成長基盤を確保する

継続的なビジョン更新プロセス

コダマコンサルティングは、「描いたビジョンを実現させることでなりたい自分になり、そこから更なる高みのビジョンに向けて一歩踏み出していく」という継続的な成長プロセスを重視しています。

これは、ビジョンを固定的なものではなく、達成とともに更新され続ける動的なものとして捉えていることを意味します。この考え方により、常に新たな挑戦への意欲を維持し、停滞を回避します。

「それぞれが置かれた場所で輝く」という理念

コダマコンサルティングは「それぞれが置かれた場所で輝けるそんな世界を、コンサルティングを通して体現したい」と考えております。これは、画一的な成功モデルを押し付けるのではなく、各企業・各個人の特性を活かした独自の成功パターンを見つけることを重視していることを示しています。

カンパニースピリッツ:寄り添い、共に成長し合えるコンサルティング

先生型ではなく、伴走型のコンサルティング

従来のコンサルティング業界では、「先生と生徒」という上下関係に基づいたアプローチが主流でした。しかし、コダマコンサルティングは「寄り添い、共に成長し合えるコンサルティング」を掲げ、パートナー型のアプローチを採用しています。

この違いは実践面で大きな差となって現れます:

従来の先生型アプローチ:

  • 一方向的な知識・情報提供
  • コンサルタント主導の解決策提示
  • 短期的な問題解決に重点
  • 依存関係の形成

コダマコンサルティングの伴走型アプローチ:

  • 双方向的な対話を重要視
  • クライアント企業の主体性を望む
  • 長期的な成長プロセスをサポート
  • 自立的な問題解決能力の育成

相互成長のメカニズム

コダマコンサルティングは、「コンサルティングを通して、お客さまと私たちのビジョンに一歩ずつ近づき、その過程でお客様と共に成長していきたい」という一貫した姿勢を持っています。

あるコンサルティング会社が、自社の知識やノウハウを一方的に提供するビジネスモデルを採用する中、コダマコンサルティングはお客様ごとにカスタマイズした独自のアプローチにより目標達成をサポートする点に違いがあります。

コダマコンサルティングの実践アプローチ

自らが実践者であることの重要性

コダマコンサルティングの大きな特徴は、「私たちは、自らがそれを実践しながら、経営者の想い(ビジョン)の実現化をサポートします」という姿勢です。

これは、単なる理論やフレームワークの提供ではなく、自社でも実際に実践している手法やアプローチを基にサポートを行うということを意味します。この「実践者としての視点」により、より実用的で現実的なアドバイスが可能になっています。

コダマコンサルティングの実績(202511月現在)

全国40都道府県への支援実績

コダマコンサルティングは宮崎を拠点に、リモートを活用して全国の企業様の支援を行っております。支援の輪が広がり、全国40都道府県の支援実績を達成しました。全国47都道府県支援を目指して日々精進しております。これまで支援したお客様からは、リモートでの支援により支障が出るような旨のお言葉をいただいたことはありません。ご安心ください。

全業種対応可能

コダマコンサルティングは、全業種サポート対応可能です。金融機関勤務時代から様々な業種を経験しましたが、独立後の全国支援開始により、さらに様々な業種・事業のやり方を行っている事業者様のサポートを経験しました。業種特化せず、様々な事業の内容を横展開できる点も利点になります。

終わりに・・・

ここまでお読み下さりありがとうございます!大変、感謝です!!

これからも1社でも多くのお客様と関わり、共に成長することで、「それぞれ置かれた場所で輝ける世界」の実現につなげていきたいと考えております。

私たちの将来が、夢と勇気と希望に満ち溢れた世の中になることを願って。

キャッシュフロー改善で倒産回避!財務コンサルティング実例

「売上は上がっているのに、なぜか現金が足りない…」 「支払いの目処が立たず、夜も眠れない日が続いている」

このような資金繰りの悩みは、多くの経営者が抱える深刻な課題です。私が銀行員で9年間勤務していた頃、数多くの経営者からこうした相談を受けてきました。実は、黒字倒産の8割以上がキャッシュフロー管理の不備が原因と言われており、決して他人事ではありません。

コダマコンサルティングでは、「想いの実現化」をミッションとして、経営者の皆様と伴走しながらキャッシュフロー改善をサポートしています。今回は、実際の財務コンサルティング現場で効果を実証した、キャッシュフロー改善の具体的な手法をご紹介します。

経営者の「想い」を守るためのキャッシュフロー管理

事業を始めた時、あなたには明確なビジョンがあったはずです。「地域のお客様に喜んでもらいたい」「従業員とその家族を幸せにしたい」「社会に貢献したい」といった熱い想いが、起業の原動力だったのではないでしょうか。

しかし、日々の資金繰りに追われる中で、その想いが見えなくなってしまうことがあります。私たちが最も避けたいのは、資金不足によって経営者の大切な想いが断たれてしまうことです。

コダマコンサルティングでは、単に数字を改善するだけではなく、経営者の想いを実現するためのキャッシュフロー管理をお手伝いします。ビジョンと数字がハッキリしているからこそ、事業に対するモチベーションアップにつながると確信しています。

なぜキャッシュフロー管理で企業が救われるのか

私が銀行員時代に印象的だった事例があります。地域で愛される老舗製菓店の社長から、急遽相談を受けたことがありました。「どうしても今月末の支払いが厳しい」という切実な相談でした。

詳しく話を伺うと、売上は順調で利益も出ているのに、季節商品の仕込みで一時的に現金が不足していたのです。この時、もしキャッシュフロー管理ができていれば、3ヶ月前から資金需要を予測し、計画的な融資で対応できていたはずです。

このような経験から、私はキャッシュフロー管理の重要性を痛感し、現在の財務コンサルティング事業で最も重視している分野の一つとなっています。

企業の倒産原因として「販売不振」が挙げられることがありますが、実際には健全な利益を上げている企業でも、キャッシュフローの管理不備により倒産するケースがあります。これが「黒字倒産」と呼ばれるものです。

売上が発生しても実際の入金まで時間差があり、一方で仕入れ代金や人件費などの支払いは待ってくれません。この時間差を適切に管理することで、経営者の想いを継続的に実現し続けることができるのです。

資金繰り表作成で現金不足を事前に察知する手法

伴走型アプローチによる資金繰り表の構築

コダマコンサルティングでは、「上から教える先生型」ではなく、経営者と一緒に考える「伴走型」のコンサルティングを実践しています。資金繰り表の作成においても、経営者の事業に対する深い理解と想いを組み込んだ、実用性の高いツールを一緒に作り上げます。

資金繰り表とは、将来の現金の流れを予測し、いつ、どのくらいの現金不足が発生するかを事前に把握するためのツールです。私たちはこれを「経営者の想いを守る命綱」と位置づけています。

多くの経営者は通帳残高だけを見て資金管理を行いがちですが、これは非常に危険です。通帳残高は「過去の結果」でしかないからです。重要なのは「未来の予測」と「想いを実現するための資金計画」です。

銀行員経験を活かした実践的な作成手順

1. 事業特性を踏まえた基本項目の設定

私の銀行員時代の経験を活かし、金融機関が重視するポイントも含めた資金繰り表を作成します

  • 前月末残高
  • 売上入金(現金売上・売掛金回収)
  • 仕入支払い(現金仕入・買掛金支払い)
  • 経費支払い(人件費・家賃・水道光熱費等)
  • 借入金返済(元金・利息)
  • 設備投資・修繕費
  • 税金・社会保険料支払い
  • 月末残高

2. 事業の季節性や特殊要因の考慮

単純な数値の羅列ではなく、その企業特有の事業サイクルや季節変動を織り込みます。例えば、建設業であれば工事の進捗状況、小売業であれば季節商品の仕入れタイミングなど、リアルな事業運営を反映した予測を行います。

改善事例

とある会社(アルバイト込みの従業員100名超)では、常に資金繰りに悩まされていました。社長はこれまで「不安もあったけど、なんとかなるだろう」という感覚的な判断に頼っており、実際に取引先の支払い等で困る事態が発生していました。

コダマコンサルティングの伴走型支援により、まず社長のビジョンを明確化しました。社長には、「従業員とその家族を幸せにしたい」という強い想いが根底にありました。

この想いを実現するため、その会社専用の資金繰り表を一緒に作成しました。すると、7ヶ月後の税金支払いで資金不足になることが判明しました。

この予測により、事前に金融機関と相談し、適正な金額の資金調達を実現。結果として、資金難を乗り越えることができ、社長のビジョン実現に近づくことができました。

また、資金繰りの不安から解消されたことから、経営に集中できる体制ができたと大変喜んでおりました。今期のお金の面で目途がついたと腹落ちすることで、精神的に大きな変化があったようです。

売掛金回収と支払いサイト調整による改善策

地域密着型の取引先との関係を活かした改善

地域に根差した企業同士のつながりを大切にしながら、Win-Winの関係構築を目指します。コダマコンサルティングが重視する「地域企業同士が繋がり共に成長する」というビジョンに基づいた改善策をご提案します。

売掛金回収の最適化

売掛金は「将来の現金」ですが、回収が遅れれば企業の想い実現も遅れます。私の銀行員時代の経験から、以下のアプローチが特に効果的であるのではないかと考えております。

1. 取引条件の丁寧な見直し

長年の付き合いがある取引先との条件見直しは、単なる交渉ではなく「共に成長するためのパートナーシップ強化」として位置づけます。

「当社の経営安定化により、より良いサービス提供を継続したい」という前向きな理由で、45日サイトから30日サイトへの変更などを提案します。これまで培ってきた企業同士の信頼関係があるからこそ、このような相談が可能になります。

2. 早期回収インセンティブの導入

「現金決済で2%割引」「20日以内支払いで1.5%割引」といったインセンティブ制度を導入します。割引額は一見大きく感じますが、資金調達コストや管理コストを考慮すれば、十分にペイする場合がほとんどです。早期回収が課題である場合は、資金繰りに与える影響をシミュレーションしながら自社独自の基準(割引率など)を作ることができます。

仕入先との長期的パートナーシップ構築

支払いサイトの戦略的調整

単純に支払いを遅らせるのではなく、仕入先にもメリットがある条件提示を行います。私たちの考える「寄り添い、共に成長し合える関係」を取引先にも広げていきます。

継続的改善のための仕組みづくり

月次レビューによる伴走支援

コダマコンサルティングでは、フルリモート対応により全国の経営者と継続的な伴走関係を築いています。毎月のレビューでは、単なる数値確認ではなく、経営者のビジョン実現に向けた進捗確認を重視します。

具体的なレビュー内容

  • 予測と実績の差異分析
  • 差異原因の特定と対策検討
  • 次月以降の予測精度向上
  • ビジョン実現に向けた資金計画の調整 etc..

KPI管理による成長の見える化

ビジョンと数字をハッキリさせることで、モチベーション向上につなげます

  • 売掛金回収期間の短縮状況
  • 買掛金支払期間の最適化度合い
  • 現金循環期間の改善推移
  • 運転資本回転率の向上

例えば、これらの指標を定期的に確認することで、着実な改善を実感していただけます(成果の見える化)。

想いとお金を両立させる経営の実現

数値管理がもたらすワクワク経営

「ピンチに陥ってハラハラする経営」から「ワクワク心が奮い立つような想いに導かれる経営」への転換。これがコダマコンサルティングの目指す経営の姿です。

適切なキャッシュフロー管理により、経営者は本来の事業ビジョンに集中できるようになります。資金繰りの不安から解放され、従業員や地域への貢献、新たなチャレンジなど、起業時の熱い想いを改めて実現していくことができるのです。

まとめ:伴走型財務コンサルティングで描く未来

キャッシュフロー改善は、決して難しい作業ではありません。しかし、正しい知識と継続的な伴走支援が成功の近道になります。

コダマコンサルティングでは、元銀行員としての実務経験と、経営者への深い理解をもとに、一緒に解決策を見つけていきます。上から教える指導ではなく、あなたの事業への想いを尊重しながら、実現可能な改善策を共に考えます。

もし現在、資金繰りに不安を感じているなら、一人で悩まずにご相談ください。あなたの想いの実現化に向けて、全力でサポートいたします。フルリモート対応により、全国どちらからでもお気軽にお声がけいただけます。

私たちの将来が、夢と勇気と希望に満ち溢れた世の中になることを願って。経営者の皆様と一緒に、ワクワクする未来を創っていきましょう。

あなたの場合はいかがですか?

中小企業の資金調達を成功させる財務コンサルの秘訣

中小企業経営者の皆様にとって、資金調達は事業継続・成長のための重要な課題です。「売上は上がっているのに資金繰りが厳しい」「新事業展開のための投資資金が必要」「設備更新のためのまとまった資金が欲しい」など、様々な場面で資金調達の必要性に直面されているのではないでしょうか。

しかし、多くの中小企業経営者が「銀行からの融資が通らない」「補助金の申請が複雑で分からない」「どのような準備をすれば良いのか不明」といった悩みを抱えているのが現実です。

私たちコダマコンサルティングでは、「想いの実現化」をミッションとし、前向きで一生懸命な経営者の皆様と伴走しながら、資金調達の成功をサポートしています。元銀行員の経験を活かし、銀行の視点と経営者の想いの両方を理解した財務コンサルティングを提供しています。

本記事では、「想いとお金を両立させる専門家」として培ったノウハウをもとに、中小企業の資金調達を成功に導く実践的な秘訣をお伝えします。ビジョンと数字がハッキリしているからこそ、事業に対するモチベーションアップにつながり、結果として資金調達の成功率も大幅に向上するのです。

銀行融資を通すための財務書類の作り方

元銀行員が教える金融機関の本音

銀行員として数多くの企業を見てきた経験から申し上げると、銀行が最も重視するのは「この経営者は信頼できるか」「この事業は将来性があるか」という2点です。単純に財務数値だけを見ているわけではありません。

銀行員時代、私は多くの経営者の方々とお会いしましたが、資金調達に成功する経営者には共通点がありました。それは、自社のビジョンを明確に語れることです。なぜこの事業をやるのか、どこを目指しているのか、その想いが伝わる企業ほど、銀行からの評価も高くなる傾向にありました。

流動比率などの財務指標はもちろん重要ですが、それ以上に「この経営者となら一緒に事業を成長させていけそうだ」と思わせることが成功の鍵となります。私たちが「寄り添い、共に成長し合えるコンサルティング」を実践するのも、この考えに基づいています。

想いを数字で表現する事業計画書の作成

私たちが支援させていただく際に最も重要視するのは、経営者の「想い(ビジョン)」を数字で表現することです。ワクワクするような事業ビジョンがあっても、それを定量的に示せなければ銀行の理解は得られません。

ビジョンの定量化では、「○年後に売上○億円を目指す」という数値目標だけでなく、そこに至るまでのプロセスを詳細に示します。なぜその数字を達成できるのか、どのような戦略で実現するのかを、過去の実績データと市場分析に基づいて論理的に説明することが重要です。

ストーリー性のある計画を作成することで、銀行担当者に事業の魅力を伝えることができます。単なる数字の羅列ではなく、経営者の想いから始まり、それをどのように事業として実現するのか、そのために必要な資金をどう活用するのかという一連のストーリーを構築します。

リスクと対策の明示も欠かせません。どのような事業にもリスクは存在します。それを隠すのではなく、想定されるリスクを洗い出し、それぞれに対する対策を具体的に示すことで、経営者の真剣度と準備の周到さをアピールできます。

伴走型サポートによる継続的な財務改善

コダマコンサルティングの特徴である「伴走型」のアプローチは、財務書類においても大きな効果を発揮します。上から教える先生型ではなく、一緒に考え、一緒に成長していくパートナーとして支援させていただきます。

月次財務分析を通じて、経営者の皆様と一緒に数字の意味を理解し、改善点を見つけ出します。財務数値は過去の結果を示すものですが、それを未来への改善につなげることで、銀行からの評価も継続的に向上させることができます。

経営会議での数値共有により、財務情報を経営判断に活用する仕組みを構築します。経営者だけでなく、幹部社員の方々にも数字の重要性を理解していただくことで、組織全体で財務改善に取り組む体制を作り上げます。

金融機関との関係構築では、銀行員時代の経験を活かし、金融機関担当者との効果的なコミュニケーション方法をアドバイスします。定期的な業績報告や相談により、信頼関係を構築し、将来的な融資においても有利な条件を銀行側から提案されるケースもあります。

補助金・助成金を最大限活用する方法

想いを実現するための制度選定

補助金は、経営者の想いを実現するための強力なツールです。しかし、多くの制度が存在する中で、自社のビジョンに最も適した制度を選定することが成功の第一歩となります。

私たちは、まず経営者の皆様の「想い」をしっかりとお聞きします。どのような事業を実現したいのか、どのような価値を提供したいのか、その想いを深く理解した上で、最適な補助制度をご提案します。

政略実行段階での伴走サポート

計画通りに事業を実行し、期待される効果を実現するために、私たちは実行段階でも継続的にサポートいたします。

進捗管理の仕組み作りでは、月次でのレビュー会議を設定し、計画の進捗状況を確認します。問題が発生した場合は、一緒に解決策を考え、必要に応じて計画の軌道修正を行います。

効果測定とフィードバックにより、事業による成果を定量的に把握します。当初設定した目標に対してどの程度の効果が出ているのかを測定し、さらなる改善につなげていきます。

次の展開への戦略策定では、一つの事業の成果を基に、次のステップへの戦略を一緒に考えます。段階的な事業展開により、継続的な成長を実現していきます。

想いとお金を両立させる経営の実現

ビジョンドリブンな資金調達戦略

「想いとお金を両立させる専門家」として、私たちが最も大切にしているのは、経営者の想いを起点とした資金調達戦略の策定です。お金のために事業をするのではなく、想いを実現するためにお金を調達するという考え方です。

長期ビジョンの策定から始めます。10年後、20年後にどのような会社になっていたいのか、どのような価値を社会に提供していたいのかを明確にします。このビジョンがあることで、短期的な資金繰りに追われることなく、戦略的な資金調達を行うことができます。

段階的成長戦略により、ビジョン実現までの道のりを具体的なステップに分割します。各段階で必要な投資と期待される効果を明確にし、それに基づいて最適な資金調達方法を選択します。

持続可能な財務構造の構築により、一時的な資金調達ではなく、継続的に成長できる財務基盤を作り上げます。自己資本の充実、キャッシュフローの安定化、適正な借入バランスなど、総合的な財務戦略を策定します。

共に成長するパートナーシップ

コダマコンサルティングの企業精神である「寄り添い、共に成長し合えるコンサルティング」は、資金調達支援においても重要な要素です。私たちは単なるサービス提供者ではなく、経営者の皆様と共に成長するパートナーでありたいと考えています。

継続的な関係構築により、一時的な支援で終わるのではなく、長期的なパートナーシップを築きます。事業環境の変化に応じて、常に最適な資金調達戦略を提案し続けます。

双方向の学びを大切にしています。私たちが経営者の皆様に知識やノウハウを提供する一方で、現場の生の声や業界の動向を教えていただくことで、私たち自身も成長し続けています。

成功の共有では、クライアント企業様の成功を私たちの成功として共に喜びます。資金調達が成功した時の喜び、事業が成長した時の感動を共有することで、より深い信頼関係を築くことができます。

まとめ:夢と勇気と希望に満ち溢れた経営の実現

中小企業の資金調達を成功させるためには、単なる財務テクニックだけでなく、経営者の「想い」を起点とした戦略的なアプローチが重要です。コダマコンサルティングでは、元銀行員としての専門知識と、経営者に寄り添う伴走型のサポートにより、想いとお金を両立させた経営の実現をお手伝いしています。

銀行融資においては、金融機関の評価基準を理解しつつ、経営者の想いを数字で表現する事業計画書を作成することが成功の鍵となります。

私たちは、「企業同士が繋がり共に成長して、盛り上げていく」というビジョンのもと、一社一社の成長が地域全体の発展につながることを信じています。ピンチに陥ってハラハラする経営ではなく、ワクワク心が奮い立つような想いに導かれる経営を、一緒に実現していきませんか。

資金調達は決してゴールではありません。それは、経営者の皆様の想いを実現するための手段の一つです。適切な資金調達により事業基盤を強化し、さらなる価値創造に向けて歩みを進めていくことで、私たちの将来が夢と勇気と希望に満ち溢れた世の中になることを願っています。

経営者の皆様の「想いの実現化」をお手伝いすることが私たちのミッションです。資金調達でお悩みの際は、ぜひコダマコンサルティングにご相談ください。一緒に、あなたのビジョンを実現する道筋を見つけていきましょう。

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財務分析で見える中小企業の経営改善ポイント~想いとお金を両立させる経営を目指して~

中小企業の経営者の皆様は、日々の業務に追われる中で「本当にこの方向で良いのだろうか?」と迷いを感じることはありませんか?経営者として大切にしたい「想い(ビジョン)」がある一方で、現実的な数字との兼ね合いに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

しかし、想いと数字は決して相反するものではありません。適切な財務分析を通じて自社の現状を客観視することで、経営者の想いを実現するための具体的な道筋が見えてきます。今回は、元銀行員としての経験と財務コンサルティングの現場で培った知見をもとに、中小企業が取り組むべき財務分析の手法と、そこから見えてくる経営改善のポイントについて詳しく解説します。

なぜ財務分析が「想いの実現化」に必要なのか

経営コンサルティングの現場でお客様と伴走させていただく中で、よく耳にするのが「数字は苦手だから」「売上さえ上がれば大丈夫」といったお声です。しかし、ビジョンと数字がハッキリしているからこそ、事業に対するモチベーションアップや適切な経営判断につながるのです。

財務分析は、経営者の想いを現実のものとするための「羅針盤」のような存在です。どんなに素晴らしいビジョンを描いても、それを支える財務基盤がしっかりしていなければ、想いは絵に描いた餅で終わってしまいます。

財務分析が経営者の想いの実現に果たす役割

  • 現在の正確な把握:想いに向かって進むために、まず今どのような状態かを知る
  • 目標への道筋の明確化:ビジョン実現に必要な財務目標を数値化する(KPIなど)
  • リスクの事前回避:想いを潰してしまう財務リスクを早期に発見する
  • 成長への投資判断:限られた資源をどこに投入すべきかを明確にする

銀行員時代の9年間で数多くの企業様の財務状況を拝見し、現在も毎日のように全国各地の事業社様の決算書をみておりますが、継続的に成長している企業には共通点があります。それは、経営者が明確なビジョンを持ちながら、同時に数字にも真摯に向き合っていることです(一部、財務をみていないけど時流に乗っているケースなど例外もありますが・・・)。

収益性分析で利益率向上を実現する方法

収益性分析は、企業がどの程度効率的に利益を生み出しているかを測定する分析手法です。しかし、単なる数字の羅列ではなく、「想いの実現化」に向けた戦略的ツールとして活用することが重要です。

基本的な収益性指標の理解と活用

売上総利益率:事業の基礎体力を測る

売上総利益率は、事業の基礎的な収益力を表します。この指標が低いということは、提供している商品・サービスの付加価値が市場で適切に評価されていない可能性があります。

計算式:売上総利益率 = (売上高 – 売上原価)÷ 売上高 × 100

改善のアプローチ

  • 付加価値の向上:お客様にとっての価値を再定義し、差別化を図る
  • 原価管理の徹底:仕入先との関係性を見直し、win-winの関係を構築
  • 商品・サービスの選択と集中:利益率の高い分野にリソースを集中

営業利益率:本業での稼ぐ力を評価

営業利益率は、本業でどれだけ効率的に利益を生み出しているかを示します。この指標の改善は、持続可能な経営基盤の構築に直結します。

計算式:営業利益率 = 営業利益 ÷ 売上高 × 100

パートナー型のコンサルティングでお客様と一緒に取り組んでいる改善策

  • 業務プロセスの見直し:無駄な作業を排除し、生産性を向上させる
  • 人材配置の最適化:適材適所により、人件費効率を高める
  • 固定費の構造改革:将来の成長を見据えた適正な固定費水準を設定

収益構造の詳細分析で強みを発見

事業別・商品別収益性分析

全体の数字だけを見ていては、本当の強みと課題は見えません。事業や商品ごとの詳細な収益性分析により、「どこで稼いでいるのか」「どこが足を引っ張っているのか」を明確にします。

地域企業様との取り組みでは、以下のような発見がありました

  • 売上規模は小さくても高収益な隠れた主力商品
  • 大口顧客との取引が実は薄利多売になっていた実態
  • 地域密着型サービスの収益性が想像以上に高かった事例

顧客別収益性分析の重要性

BtoB企業では特に重要な分析です。「お客様は神様」という考えも大切ですが、持続可能な経営のためには適正な利益確保が必要です。

  • 取引金額の大きさと収益性は必ずしも比例しない
  • 長期的な関係性を重視しつつ、適正な価格設定を実現
  • Win-Winの関係を築けるお客様との関係を深化

収益性向上への実践的アプローチ

価値提案の再構築

多くの中小企業が価格競争に巻き込まれがちですが、本来の強みを活かした価値提案により、適正な利益を確保することも可能です。

  • 自社の強みと他社との差別化ポイントを明確化
  • お客様にとっての価値を定量的・定性的に整理
  • 段階的な価格改定と顧客との丁寧なコミュニケーション

コスト構造の最適化

コスト削減は単なる経費カットではありません。将来の成長投資につながる「攻めのコスト管理」が重要です。

  • 変動費管理:品質向上と効率化の両立
  • 固定費最適化:成長段階に応じた適正な固定費水準の設定
  • 投資的経費:将来の収益向上につながる投資の見極め

安全性分析で経営リスクを回避する

安全性分析は、企業の財務的安定性と支払能力を評価する分析手法です。銀行員時代に数多くの企業様の資金繰り相談を受ける中で痛感したのは、優れたビジョンを持つ経営者でも、キャッシュフロー管理の甘さから経営危機に陥ってしまうケースがあることです。

想いを実現し続けるためには、まず企業として生き続けることが前提となります。安全性分析は、そのための「経営の安全装置」なのです。

流動性分析による短期的安全性の確保

流動比率・当座比率で短期的な支払能力を把握

流動比率は、短期的な支払能力を示す最も基本的な指標です。

計算式:流動比率 = 流動資産 ÷ 流動負債 × 100

当座比率は、より厳密な短期支払能力を測定します。

計算式:当座比率 = 当座資産 ÷ 流動負債 × 100

業種や事業規模により適正水準は異なりますが、重要なのは継続的な監視と改善です。お客様との伴走型コンサルティングでは、以下の点を重視しています(決算時点だけ良い数字ではダメ)

  • 業界平均との比較分析
  • 季節変動要因の考慮
  • 将来の事業計画との整合性
  • 金融機関評価への影響度

キャッシュフロー分析

損益計算書では黒字でも、実際の現金が不足して経営破綻に至るケースは珍しくありません。元銀行員として多くの企業様を見てきた経験から、キャッシュフロー管理の重要性を強くお伝えしています。

  • 営業キャッシュフロー:本業での現金創出力の評価
  • 投資キャッシュフロー:成長投資の適切性判断
  • 財務キャッシュフロー:資金調達と返済バランスの確認

債務償還年数による返済能力の評価

債務償還年数は、現在の借入金を現在のキャッシュフロー水準で返済するのに必要な年数を示します。

計算式:債務償還年数 = 有利子負債 ÷ 営業キャッシュフロー

この指標が一定年数を超える企業は要注意とされる見方もあります。改善には、営業キャッシュフローの向上と適正な借入水準の維持が必要です。

リスク管理体制の構築

早期にチェックできる体制の構築

想いの実現を阻む財務リスクを早期に発見する体制の構築が重要です。月次で監視すべき主要指標

  • 売上高推移(前年同月比、予算比)
  • 粗利率・営業利益率の推移
  • 流動比率の変動
  • 売掛金・在庫の回転期間

資金繰り予測の精度向上

3ヶ月先、6ヶ月先の資金繰り予測を定期的に行い、資金ショートのリスクを事前に把握します。

  • 売上入金予測の精緻化
  • 季節要因や特殊要因の考慮
  • 複数シナリオでの予測実施
  • 金融機関との事前相談体制の構築

財務コンサルティングを活用した経営改善

コダマコンサルティングでは、「寄り添い、共に成長し合えるコンサルティング」をカンパニースピリッツとして、お客様と伴走しながら財務改善に取り組んでいます。

パートナー型コンサルティングの特徴

一緒に考え、共に成長する関係性

上から教える先生型ではなく、お客様の立場に立って一緒に課題解決に取り組みます。これは、元銀行員として多くの経営者様と接してきた経験から、最も効果的なアプローチだと確信しているからです。

  • 経営者の想いを深く理解した上での提案
  • 実行可能性を重視した現実的なアドバイス
  • 継続的なフォローアップとサポート

具体的なサポート内容

財務分析レポートの作成と活用支援

  • 月次・四半期での定期的な財務分析
  • 業界平均との比較分析
  • 改善提案と実行支援
  • 金融機関向け資料作成サポート

資金調達・補助金活用の支援

元銀行員の経験を活かし、以下の支援を行います

  • 融資申請書類の作成支援
  • 金融機関との交渉サポート
  • 補助金申請支援
  • 資金調達戦略の立案
  • 資金繰り表の運営体制確立&経営戦略の立案

経営会議での分析結果活用

財務分析の結果を経営判断に活かすための仕組み作りをサポートします

  • 経営指標ダッシュボードの構築
  • 定期的な経営会議での分析結果報告
  • 改善施策の進捗管理
  • 経営陣への財務知識向上支援

まとめ~想いとお金を両立させる経営を目指して~

財務分析は、中小企業経営者の想いを実現するための重要なツールです。収益性分析により事業の稼ぐ力を高め、安全性分析により経営リスクを管理することで、持続可能で成長力のある企業を作ることができます。

重要なのは、分析を行うだけでなく、そこから得られた知見を経営者の想いの実現につなげることです。ビジョンと数字がハッキリしているからこそ、事業に対するモチベーションが向上し、チーム全体が同じ方向を向いて進んでいけるのです。

私たちは、「想いの実現化」をミッションとして、前向きで一生懸命な経営者の皆様のお力になりたいと考えています。一緒にビジョンに導かれる、ワクワクした経営を目指しませんか?

皆様の経営改善を全力でサポートさせていただきます。財務分析を通じて自社の現状を客観視し、想いとお金を両立させた経営を実現していきましょう。

私たちの将来が、夢と勇気と希望に満ち溢れた世の中になることを願って、一歩ずつ前進していきましょう。

フルリモートで全国対応可能です!

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財務コンサルが解決する中小企業の資金調達課題

中小企業の経営者の皆さん、こんな悩みをお持ちではありませんか?「新しい事業を始めたいけど、資金調達の方法がわからない」「銀行に相談に行ったけど、なかなか話が進まない」「補助金があるって聞いたけど、申請の仕方がわからない」…

実は、これらの悩みには共通する解決策があります。それは、適切な財務コンサルティングを受けることです。

私たちコダマコンサルティングは、元銀行員の経験を活かし、お客様と伴走しながら「想いの実現化」をサポートしています。今回は、中小企業の資金調達課題を解決するための具体的な方法をお伝えします。

なぜ中小企業の資金調達は難しいのか?

多くの経営者が資金調達で苦労する背景には、金融機関が求める基準が分からないという漠然とした不安にあります。

私が銀行員時代に数多くの融資審査を経験する中で気づいたのは、優秀な経営者でも「金融機関が何を見ているのか」を理解していないケースが非常に多いということでした。

例えば、ある建設業の社長は「うちの技術は業界トップレベルなのに、なぜ融資してくれないんだ」と嘆いていました。しかし、財務諸表を拝見すると、確かに技術力は素晴らしいものの、収益性や安全性の数字が金融機関の基準を満たしていなかったのです。

このように、経営者の「想い」と金融機関の「数字」の間にギャップがあることが、資金調達を困難にしている主な原因です。

元銀行員だからわかる金融機関担当者の本音

銀行員として金融機関内部で9年間勤務。現在は、毎日のように様々な企業の決算書を拝見しながら全国の経営者と対話している私だからこそお伝えできる内容ではないかと考えております。

前提として、金融機関は決して「貸したくない」わけではありません。むしろ、優良な融資先を常に探しています。ただし、リスクを最小限に抑えながら融資したいと考えているのです。

では、金融機関はどこを見ているのでしょうか?以下、ざっくりですが、見ているポイントです。

財務面での収益性安全性

過去3期分の決算書から、売上高の推移&成長性、利益の継続性(営業利益ベースの金額&当期純利益ベースの金額等)、借入金の返済実績などを総合的に判断します。特に重要なのは「キャッシュフロー」です。どんなに売上が大きくても、現金の流れが読めない会社には融資しにくいのが現実です。また、借入金の元金返済は、決算書の経費等の支出には出てこないため、利益の中から返済するという考え方になります。当然ですが、貸借対照表も非常に重要な資料になります。

事業の将来性

新規事業や設備投資の場合、その事業がどれだけの収益を生み出すかを数値で示す必要があります。ここで重要なのは、楽観的すぎない現実的な事業計画です。費用対効果がどうか、投資した設備を使ってどのくらい売上高&利益が増加するのかが重要となります。新規事業を検討する場合も似たような考え方になります。

経営者の人柄と熱意

意外に思われるかもしれませんが、経営者の人柄も重要な審査項目です。約束を守る人か、困ったときに正直に相談してくれる人かなど、人間性も評価対象となります。また、自信がなくマイナス思考の経営者よりも、バイタリティがあり熱意がある前向きな経営者の方が良いと個人的には考えております。前向きすぎて、現状を把握していない経営者はいけませんが・・・。

金融機関と良好な関係性を作りたい経営者が実施する財務改善

まずは現状把握から始めましょう

「想い」を「お金」に変えるためには、まず現状を正確に把握することが重要です。私たちは、お客様と一緒に以下のポイントをチェックします。

月次試算表の精度向上

多くの中小企業では、月次試算表の作成が遅れがちです。しかし、金融機関は「経営の見える化」ができている企業を高く評価します。理想は、月末から15日以内には月次試算表を完成させ、前年同月比や予算対比も含めて分析できる体制を整えることです。融資や補助金の時だけ作成する会社もありますが、事業を正確に把握&運営していくためには、毎月作成が望ましいあり方になります。

資金繰り表の作成

「来月の支払いは大丈夫か?このままの状態で雇用や設備投資しても大丈夫か?」この不安を解消するのが資金繰り表です。資金繰り表を活用して、6ヶ月~1年先までの資金の動きを予測することで、資金不足の時期を事前に把握し、早めの対応が可能になります。また、資金繰り表を経営に落とし込むことによって、経営判断を行うツールにもなります!

金融機関が喜ぶ財務改善のポイント

資産超過の状態

貸借対照表の純資産の部がプラスの状態(負債よりも資産が多い状態=債務超過ではない)のことを言います。特にコロナ禍以降、債務超過に対する考え方が厳しくなっています。単純な赤字補填資金や資金繰り改善で借入することは難しいという印象です。いわゆる自己資本と言われる純資産をプラスにすることで、評価は上がります。

売上債権・棚卸資産の圧縮

売掛金の回収期間が長すぎたりすることで、決算時点での売掛金が現預金に対して大きすぎるケースがあります。決算時点でたまたま売掛金が大きくなったなど理由があれば良いのですが、金融機関からは、「短期的な支払い能力が大丈夫かな?」と疑問を持たれます。場合によっては、売掛金明細を確認したり、資金繰り表を作成し、短期的な支払い能力を示したりするケースもあります(ここでも資金繰り表は役に立ちますね!)。

借入金の整理

複数の借入がある場合は、金利や返済条件を整理し、返済負担軽減がお勧めします。本数が多すぎるとそれだけで印象が悪くなります。本数が多いと、相対的に返済額が大きくなる傾向にあるため、状況によっては、新規借入時に既存借入の見直しをすることをお勧めしています。

伴走型だからできる継続的な改善

私たちのコンサルティングは「教える」のではなく「一緒に考える」スタイルです。

毎月の定例会議では、単に数字を報告するだけでなく、「なぜこの結果になったのか」「来月はどう改善するか」を一緒に検討します。この過程で、経営者自身の財務リテラシーが向上し、金融機関との対話もスムーズになります。

ある個人サロン経営のお客様は、最初は「数字は苦手で…」とおっしゃっていましたが、3ヶ月間の伴走支援により、自ら金融機関に事業計画を説明できるようになりました。

ビジネスローン以外の資金調達手段

銀行融資だけが資金調達の方法ではありません。お客様の状況に応じて、最適な資金調達手段をご提案します。

補助金・助成金の戦略的活用

設備投資を検討している事業者の皆さんには、補助金を積極的に活用していただいています。国や市町村からの補助を受けられるこの制度は、実質的な「返済不要の資金調達」です。

但し、最近は賃上げが必須の要件となっており、細かい要件もあるので、まずは詳しい方に話を聞くことをお勧めします。

また、助成金は【ヒト・従業員】に対して出る資金です。規定は細かいですが、規定を満たせば受給できる可能性が高いのが助成金の特徴です。助成金の場合は、社会保険労務士の方に相談するのがおすすめです。

フルリモート×全国対応=独自のネットワーク

宮崎を拠点に事業をしていますが、お客様の9割以上は県外のお客様です。全国各地のお客様と対話することで、日々情報を更新しております。同業者や金融機関担当者との繋がりもあることから、お客様から知りたいことを知れたと好評をいただくこともあります。

場合によっては、税理士の方と連携したりするケースもありますので、お気軽にご相談ください。

お客様と共に成長する伴走型コンサルティング

私たちのコンサルティングは、一時的な問題解決ではなく、お客様と共に継続的に成長していくことを目指しています。

成功事例:関東圏にあるA社様の場合

アルバイトスタッフを入れて従業員100名超のA社は、半年後の資金繰りに悩んでいました。現状、赤字の状態で資金繰りの目安がつかず、漠然とした不安がありました。そこで以下のステップで現状を把握し、課題を明確にしました。

Step1:現状分析と財務改善 まず、3期分の財務諸表を詳細に分析し、改善ポイントを明確化しました。それと同時に今期の資金繰り表を作成し、短期的な資金繰りの状態を確認しました。

→経営者からは、「資金繰り表でお金の流れが一目瞭然ですね」と言われました。ただ、表を作成しただけで何も状況は変わっていないように思えたのですが、経営者からすると、漠然とした不安→課題が明確になったということで、精神的に楽になったと言われていました。

Step2:回収条件の見直し 資金繰り表より、今後の事業運営の結果、半年後には資金的なデットラインを下回ることが明確になったため、資金調達を検討しました。赤字の状態のため、来期以降も資金繰り懸念から借入が必要になる可能性もあることから、メインバンク以外にも話を聞きました。その結果、メインバンクを含めた2行の銀行が前向きに検討。メインバンクには来期のことを伝え、来年の資金調達をお願いし、今回はメインバンクではない銀行からの資金調達をしました。

資金調達をすることで、今期の資金繰り懸念は解消され、1年間経営に集中できる体制を整えました。相談された時の不安は解消され、ここから事業をどのように立て直すかを考える、いわゆる経営コンサル領域になりました(資金繰りコンサルはいったん完了!)。

Step3:事業計画書の作成 社長の想いを把握するために社内向けの事業計画書を作成しました。経営理念はもちろんのこと、従業員に対する考え方、今後の方針です。

経営者の想いをベースとした支援をするのが私のコンサルティングの特徴になります。

Step4:今期終了、そして・・・ 今期が終了し、相談に乗った時とは全く違う財務状態になりました。まだまだ課題はありますが、前進です。個人的にも嬉しいことが・・・経営者からの依頼により、来期も継続して伴走支援をする流れになりました。社長としては、相談できる環境があることが安心とのことでした。以前は、ひとりで悩みその都度進んできた社長ですが、心の中では「これでいいのか?」と自問自答していたようです。今期、関わらせていただいたことで、その都度相談しながら進められるし、いろいろな気づきがあったとのことです。

想いとお金の両立を目指して

「利益を追求するだけでなく、地域に貢献したい」「従業員を大切にしながら会社を成長させたい」「次世代に誇れる事業を残したい」…

このような経営者の「想い」を実現するためには、しっかりとした財務基盤が必要です。私たちは、お客様の想いを形にするための手段として財務をみて、持続可能な成長を支援します。

ビジョンに導かれる経営の実践 目先の資金調達だけでなく、例えば10年後のビジョンから逆算して今必要な投資を検討します。

まとめ

中小企業の資金調達課題は、適切な支援により解決の糸口をつかめます。重要なのは:

  1. 現状の正確な把握:月次試算表と資金繰り表による見える化
  2. 金融機関との信頼関係構築:継続的なコミュニケーションと透明性
  3. 多様な資金調達手段の活用:状況に応じて補助金や助成金の活用
  4. 伴走型パートナーの存在:一人で悩まず、専門家と一緒に解決策を見つける

私たちコダマコンサルティングは、元銀行員の実務経験を活かし、お客様の「想いの実現化」を全力でサポートします。

「ワクワクする経営」「想いとお金の両立」を目指す経営者の皆さん、ぜひ一度ご相談ください。一緒に、夢と勇気と希望に満ち溢れた未来を創っていきましょう。

言葉では表現が難しいのですが、お客様の想いを実現するその日まで、私たちは伴走し続けます!

フルリモートで全国対応可能です!

あなたの場合はいかがですか?